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テクマトリックス、APIテスト自動化ツールの新版「SOAtest/Virtualize 2023.2」を販売

 テクマトリックス株式会社は29日、米Parasoftが開発したAPIテストの自動化とサービス仮想化を1ツールで実現する「SOAtest/Virtualize 2023.2」の販売を開始した。

 SOAtest/Virtualizeは、データ連携に欠かせないAPIの開発者と利用者に向けて、テストの自動化とテスト環境の仮想化(サービス仮想化)の2つの側面から開発の効率化をサポートする。APIの開発者には、APIが正しく機能することを検証するために、APIのテストクライアントを自動生成し、APIの単機能テストやシナリオテストの実行を自動化する機能を提供する。APIを利用する側のアプリケーションの開発者には、APIから取得するデータを利用してアプリケーションが正しく動作することを検証するために、データ連携で用いるAPIを仮想化(高性能なモックサーバー・スタブを自動生成)し、疑似的にデータを提供することで、テストを実行できる環境を提供する。

 新バージョンのSOAtest/Virtualize 2023.2では、APIのテスト自動化機能(SOAtest)でテストの自動化を加速する機能を追加した。OpenAIおよびAzure OpenAI LLMプロバイダーと、SOAtestのAPIテスト機能がシームレスに連携され、OpenAPI/Swaggerサービス定義とプロンプトに入力した自然言語の命令に基づいてAPIのテストシナリオを自動生成できるようになった。生成されたテストシナリオをそのまま使用することや、それらを基にユーザーがテストを作り込むことで、テスト作成プロセスが簡略化される。

 さらに、コマンドライン実行時にテストジョブの並列実行が可能になった。これまでのバージョンでは、CLI実行(コマンドライン実行)は、1つのテストジョブの順次実行のみの対応だったが、Runtime Server Edition(.warデプロイメント版)の強化により、最大4つまでのテストジョブの並列実行が可能になった。また、テスト実行中に新しいテスト実行の指示を受け取った場合、テスト実行指示を拒否せず、テストジョブをキューに登録し、実行中のテストジョブ数が並列実行数の上限以内になったタイミングでキューに登録されているテストジョブを実行する。これらにより、複数の開発者によるコードコミット(Push)が頻繁に発生するような開発において、コミット(Push)をトリガーに即座にAPIテストを実行するCIプロセスを強化し、開発を効率化する。

 APIのサービスを仮想化するVirtualizeには、実サービスからのレスポンスを学習すると同時に、即座にスタブを自動生成・最新化する「ラーニングモード」機能を追加した。これにより、テスト環境の構築に関する作業が最小限に抑えられるとともに、常に最新の状態を保てるため、テスト環境のメンテナンスコストも抑制できる。Virtualizeメッセージプロキシの設定で、通常時には「ラーニングモード」機能を利用してリクエスト・レスポンスを学習し、実サービスの停止時や実サービスと切り分けてテストをしたい時に、自動生成されたスタブにリクエストを転送させるといった利用も可能になる。

 また、1月29日時点で、保守サービスを契約しているSOAtest/Virtualizeのユーザーには、SOAtest/Virtualize 2023.2のバージョンアップ製品を無償で提供する。