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テクマトリックス、LLMとの連携を強化したAPIテスト自動化ツール「SOAtest/Virtualize 2024.2」を販売
2025年1月28日 14:14
テクマトリックス株式会社は28日、米Parasoftが開発した、APIテストの自動化とサービス仮想化を1ツールで実現する「SOAtest/Virtualize」の新バージョン「SOAtest/Virtualize 2024.2」を販売開始した。
SOAtest/Virtualizeは、システム間連携に欠かせないAPIの開発者と利用者に向けて、テストの自動化とテスト環境の仮想化(サービス仮想化)の2つの側面から開発の効率化をサポートするツール。APIの開発者には、APIが正しく機能することを検証するために、APIのテストクライアントを自動生成し、APIの単機能テストやシナリオテストの実行を自動化する機能を提供する。APIを利用する側のアプリケーションの開発者には、APIから取得するデータを利用して、アプリケーションが正しく動作することを検証するために、システム間連携で用いるAPIを仮想化(高度なモックサーバー・スタブを自動生成)し、疑似的にデータを提供することで、いつでも、何度でも、テストを実行できる環境を提供する。
SOAtest/Virtualize 2024.2では、LLM連携機能を強化し、チャット形式で質問できるAIアシスタント機能を追加した。ユーザーが実現したいテストに関する質問を入力すると、AIアシスタントが製品ドキュメントの内容から即座に最適な回答へ導く。情報検索にかかる負担が減り、作業効率が向上する。
AIを活用した、テスト間の値の引き継ぎ設定を自動化する機能も追加。AIが、プロンプトに入力されたテスト要件と、OpenAPI/Swaggerサービス定義の内容から、APIテストシナリオを自動生成する時に、テスト間の引き継ぎも自動的に設定する。これにより、テストシナリオの作成・設定における作業効率が向上する。
OpenAIやAzure OpenAIに加え、OpenAIと互換性のあるLLMの利用が可能になった。ローカル環境のLLMも選択可能なのため、プライバシーを重視するプロジェクトでもLLM連携機能を利用できる。
また、IoT・組み込み系システム、レガシーシステムへの対応も強化。TCPソケット通信に加え、UDPソケット通信にも対応し、トランスポートおよびリスナーのプロトコルにUDPを選択するだけで、テストドライバーとスタブの両方で使用できる。
TCP電文の記録とテスト資産の自動生成にも対応。TCP固定長電文や可変長電文などを記録したPCAPファイルから、テストドライバーやスタブの自動生成が可能になった。この機能強化により、TCP電文を用いるシステムのテスト効率が向上する。
さらに、テスト資産のチーム運用・メンテナンス性も強化。CSVやExcelなどのデータソースから値を設定(パラメータライズ)したテスト資産について、メンテナンス時にエラーを検出する機能を追加した。テストを実行することなく静的にチェックできるため、メンテナンス工数の削減に貢献する。
テスト資産の保存形式では、可読性の高いYAMLが選択可能になった。YAMLで保存することで、テスト資産のメンテナンスをGUI上で行うことなく、テキストで編集できるため、作業時間の短縮が期待できる。また、各メンバーが加えた変更内容を、バージョン管理ツールで容易に確認できるようになった。
このほか、テストドライバーの自動生成機能に加え、スタブも自動生成するようになり、GraphQLのスキーマ定義であるSDLから、テストドライバーとスタブを自動生成できる。これにより、利用の進むGraphQLのテスト資産作成がさらに容易になった。
Webアクセシビリティの検証機能についても追加し、Webブラウザーコンテンツが、最新のWebアクセシビリティガイドライン(WCAG 2.2やSection 508)に準拠しているを検証する機能を追加した。4段階の重要度に分類してレポートされるため、優先して取り組むべき項目が明確になり、さらに、詳細レポートで違反している箇所や具体的な改善方法を確認できる。