ニュース

大成建設、年間約60万件の経費申請をTISの経費精算クラウドサービス「Spendia」に移行

 TIS株式会社は9月27日、大成建設株式会社が、クラウド型経費精算システム「Spendia」を導入したと発表した。

 日本を代表する総合建設会社の大成建設は、建設現場およびバックオフィス部門の社員が、年間約60万件の経費申請を行っている。同社は2000年代初頭に、既存の経費精算システムを自社でスクラッチ開発しており、全国16の支店にある経理部門では、建設現場の作業所からの経費申請や承認に対応してきたが、老朽化で保守性が低下したこと、モバイルや新制度への対応も難しくなったことから、経費精算システムの刷新を検討。クラウド型経費精算サービスを候補として検討を進めていた。

 しかし、全国の支店と建設現場の作業所という階層構造への対応や、作業所など最新の組織情報の反映が難しい点が障壁となり、希望する条件を満たせなかったものの、サービスの再検討をしている際にSpendiaの情報を入手。クラウドサービスでありながらカスタマイズが柔軟にできる点、スマホファーストの使いやすいUI設計に注目するとともに、・数千人規模の企業での運用実績があり、大規模なエンタープライズ用途への適性がある点や、国内企業のTISが提供するサービスである点、検討時点で未対応だった経費処理を新たに標準機能として開発・実装するといった柔軟なスタンスを評価したうえで、2020年に約5カ月をかけてフィット&ギャップ分析を行った結果、正式採用に至ったとした。

 なお2021年1月から始まった導入プロジェクトでは、Spendiaのパラメータ設定だけでは対応できない独自要件に応える新機能を開発している。具体的には、本社経理部門の一極集中処理ではなく、支店など拠点単位で経費申請の処理・承認を可能とする「コストセンター管理」と、社員に発行しているコーポレートカードで購入した経費申請・精算処理をサポートする「コーポレートカード連携」の両機能で、前者については、現在はSpendiaの標準機能として組み込まれ、大企業を中心に活用されているとのこと。

 あわせて、今回の大成建設におけるSpendia導入では、基幹システムとの連携においても、意欲的な取り組みが行われている。人事系システムからは、最新の組織情報をSpendiaに自動反映させ、管理会計システムではSpendia上の申請情報を取り込むことで、作業現場や建物ごとの予算/実績管理の精度向上を図った。一般的なクラウド型の経費精算サービスでは、最終承認されて初めて仕訳データが確定となるため、申請段階ではクラウドからデータ抽出ができないが、今回のシステム連携により、申請中の経費情報を含めて予算/実績管理ができるようになったという。

 こうして開発・導入されたシステムについて、大成建設では2022年2月から、本社・各支店の経理担当者を対象としたレクチャーを開始し、各支店では、社員に向けたスマホやPCによる申請手順の周知を実施して、7月から本格利用がスタートした。その結果、業務の効率化により経費精算に費やす業務時間を会社全体で大幅短縮されたほか、タクシー利用後にその場でスマートフォンからレシートを撮影して申請するなど、いつでもどこでも場所を選ばず経費申請・承認が可能になったとのこと。

 さらに、経路検索サービスとの連携や交通系ICカードの利用履歴読み込みにも対応。ペーパーレス化による場所・時間の制約からの解放、電子帳簿保存法への対応なども実現した。このほか、作業所から支店へ紙の領収書を郵送する手間も不要になり、精算申請を書面の精算書の回付することなく電子申請だけで完結できている。