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カゴメとNEC、AI技術で加工用トマトの営農支援を実施する合弁会社をポルトガルにて設立

 カゴメ株式会社と日本電気株式会社(以下、NEC)は15日、AIを活用して加工用トマトの営農支援を行う合弁会社「DXAS Agricultural Technology(ディクサス アグリカルチュラル テクノロジー)」を、ポルトガルにて設立すると発表した。資本金は3億円相当のユーロで、カゴメが66.6%、NECが33.4%を出資する。設立は7月の予定。

 カゴメとNECでは、2015年より、環境に優しく収益性の高い営農の実現を目指し、AIを活用した営農アドバイスの技術開発や事業検証に着手。ポルトガル、スペイン、豪州、米国にて実証試験を重ね、現在では7カ国で事業を展開している。

 また2020年4月には戦略的パートナーシップ契約を締結し、カゴメ内に新設されたトップ直轄組織「スマートアグリ事業部」を中心に、NECの農業ICTプラットフォーム「CropScope(クロップスコープ)」を利用して、さらなる営農アドバイスの機能・品質の向上を図るとともに、営農支援事業のマーケティングと将来の可能性を研究してきた。

 こうした流れの中で、今回は、営農支援事業における技術開発のいっそうの加速や営業活動の強化を目的に、新会社による事業を開始する。カゴメのトマト営農に関する知見と、NECのAIを用いた分析・予測技術を融合させ、主に欧州、米州、豪州の加工用トマト市場における営農支援を加速するほか、将来的には日本での事業展開も目指すとした。