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デジタルエッジ、日本国内で5拠点のデータセンターをCTCから取得

 シンガポールDigital Edge(以下、デジタルエッジ)は2日、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)から5拠点のデータセンターを取得したと発表した。投資額は260億円(約2.3億米ドル)で、同社がこれまで日本国内で実施した単一案件の投資として最大規模になる。

 デジタルエッジでは、今回の資産取得により、日本国内で展開するデータセンタープラットフォームに新たに約5000ラック、IT電力18.5MW相当の規模が加わることで、国内における事業規模はIT電力相当で約38MWに達すると説明。取得した5拠点のデータセンターは東京、横浜および神戸に所在し、そのうち4拠点は土地を含む不動産を保有しており、急速な成長下にある国内のリテールおよびハイパースケール事業を支える新規データセンターの建設計画をスムーズに進めることにつながるとしている。

横浜データセンター

 CTCは、デジタルエッジの重要顧客として引き続きこれらのデータセンターを活用し、ITサービスを各拠点で展開していく。デジタルエッジとCTCは、相互の強みを掛け合わせることで、顧客企業に高品質なデータセンターインフラと世界クラスのITおよびクラウド関連サービスへのアクセスを可能にし、そのメリットを日本市場における企業に提供していくとしている。

 デジタルエッジCEOのサミュエル・リー氏は、「デジタルエッジは、日本で継続的に成長できる機会を得るため、常に積極的な取り組みを進めています。日本企業によるクラウドサービス活用の拡大と、ITアウトソーシングサービスにおけるCTCの高い信頼性と実績を考慮すると、CTCとデジタルエッジの戦略的パートナーシップは、CTCとデジタルエッジのみならず、お客様にとっても高いメリットをもたらすものであると信じています。当社は、今後ともCTCと長期的にパートナーシップを深め、顧客企業のニーズに応えることで、長期にわたる成長に貢献していくことを楽しみにしています」とコメントしている。

 CTC常務執行役員ITサービス事業グループ担当役員の原口栄治氏は、「この5か所のデータセンターは、長年にわたり数多くのお客様にご利用いただいております。今回、デジタルエッジの既存、新規含めたデータセンターファシリティと幅広く連携することにより、今後CTCがお客様へより高度なオープンハイブリッドクラウドサービスを提供していくことが可能となります。データセンターの建設と運用に関するデジタルエッジの専門知識を組み合わせ、シナジー効果を高めることで両社の成長の機会が加速されると確信しています」とコメントしている。

 デジタルエッジプレジデント兼デジタルエッジ・ジャパン代表の古田敬氏は、「当社は首都圏および関西圏の市場ニーズに応えるべく、設立当初から一貫して日本国内のデジタルインフラへの投資に取り組んでいます。このたびは、CTC様と戦略的パートナーシップを結ぶ機会をいただけたことを非常に嬉しく思うとともに、引き続き最新技術を用いてこれらのデータセンターを運営し、現代化し、さらに拡張することに努めて参ります。当社は新たに取得した拠点を含めて、当社の超高速接続ソリューションである「Cross Link」でつながる日本国内のデータセンターエコシステムの構築と発展をさらに強化して参ります」とコメントしている。