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ヴィーム、企業のクラウド化加速を支援するバックアップソフト「Veeam Backup & Replication v11a」

 ヴィーム・ソフトウェア株式会社(以下、ヴィーム)は6日、バックアップソリューションの新版「Veeam Backup & Replication v11a」を、10月末から提供開始する。

 製品を担当する米Veeam Softwareのシニア・グローバル・テクノロジスト、アンソニー・スピテリ氏は、「11aと聞いて小さなアップデートと思われたかもしれないが、新たなクラウドプラットフォームへの対応や信頼性を高める機能強化を実施した。企業のクラウド利用を支援するバージョンアップだ」とアピールした。

米Veeam Softwareのシニア・グローバル・テクノロジスト、アンソニー・スピテリ氏

 具体的には、パブリッククラウド基盤の新しいサービスをネイティブ保護、低コストのアーカイブストレージを新たにサポートしコスト削減に対応など、データを確実に保護・管理するとともにコストを最適化することで、企業によるクラウド導入を加速する機能を充実させた。

 また、4つ目のハイパーバイザーとしてRed Hat Virtualizationをサポート。複数のプラットフォームにまたがるワークロードの保護を新たにサポートし、より多くのOSやハイパーバイザーへの対応を実施している。

Veeam Backup & Replication v11a

企業のクラウド化を加速するアップデート

 ヴィームでは、2021年の注力領域を「クラウド」「セキュリティ」「コンテナ」の3つとしている。この方針のもと、継続的なデータ保護、強化されたLinuxレポジトリ、クラウドへのアーカイブなどを実現した「Veeam Backup & Replication v11」が、2021年上半期にリリースされた。

 10月下旬から提供が始まる「v11a」はそのアップデート版となる。Windows Server 2022を含むサポートプラットフォームの拡大と、データの場所に関係なくデータを確実に保護するための幅広い機能を提供する。

 企業がクラウドを活用することを支援するアップデートとしては、新しいAmazon EFSファイルシステム、新しいAzure SQLデータベースのネイティブバックアップとリカバリ機能を拡張。また、ポリシーベースの自動化により、管理の容易化に加えてスクリプトを不要とすることで、高速かつ柔軟なリカバリによる24時間365日の運用を可能とした。

 クラウド下のセキュリティと制御の向上としては、暗号化されたバックアップデータをランサムウェアやそのほかのサイバー脅威から保護するために、新しいAmazon KMSおよび新しいAzure Key Vaultとの統合と、ロールベースアクセス制御(RBAC)により、誰が何にアクセスできるかを合理的に制御し、セキュリティを向上させる。

 コスト削減に向けては、低コストのアーカイブストレージであるAmazon S3 Glacier、S3 Glacier Deep Archive、Azure Blob Archive、Google Cloud Archiveのストレージを新たにサポートし、コストを最大1/50に削減するとした。

 このほか、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、および新しいGoogle Cloud Platform(GCP)のバックアップとリカバリを、使いやすい単一のコンソールで一元化する。すべてのVeeamバックアップをAWS、Azure、GCPに直接リストアし、無制限のクラウドモビリティを実現するとしている。

クラウド化を加速する機能強化

 また今回のバージョンアップでは、複数のプラットフォームにまたがるワークロードの保護を新たにサポートし、より多くのOSやハイパーバイザーのサポートを実現している。まずは、Kubernetesバックアップとリカバリを強化し、買収したKastenのK10とVeeam Backup & Replication v11aのリポジトリをターゲットにできるロケーションプロファイルを追加した。

 「KastenはVeeamとは異なる生い立ちで開発されたソフトウェアであり、一気に統合することは難しいことから、段階を経て統合していくことを考えている」(スピテリ氏)。

 ハイパーバイザーでは、Red Hat Virtualization上のワークロードの保護を可能とした。さらに、Windows AIXとSolarisのサポートとして、Microsoft ServerとクライアントOSの最新バージョンの採用。新しいプラットフォームの機能強化とサポート性を備えた継続的データ保護(CDP)の搭載により、ダウンタイムを排除し、Tier 1でのVMwareワークロードのデータ損失を最小限に抑えられる機能も加わっている。

サポートされるプラットフォームの拡張

関連する製品の強化も実施

 なお今回、Veeam Backup & Replicationだけでなく、バックアップされたデータを可視化し管理する「Veeam ONE v11a」と、Webベースのコンソール「Veeam Service Provider Console v6」の機能強化も行われている。

 Veeam ONE v11aは、新機能としてGoogle Cloud Platformをサポートし、アラームやレポートを使って、クラウドバックアップの有効性の追跡と測定が可能となった。IBM AIXとOracle Solaris用のVeeam Agentsにより、高度な考察と包括的なモニタリング/レポーティングのための強化されたレポート機能を最大限に活用することができるようになった。

 Veeam ONEについては、「可視化機能により、データの増減といった変化を確認することができるので、ランサムウェア対策として利用していきたいというお客さまが増えている。ランサムウェアによる攻撃を事前に見つける際に活用できることや、どの時点からデータ復元を行うべきかといった指針として利用したいという声をたくさん頂いている」(ヴィーム ソリューション・アーキテクトの高橋正裕氏)という声も出ているという。

Veeam ONE v11a
ヴィーム ソリューション・アーキテクトの高橋正裕氏

 一方のVeeam Service Provider Console v6は、強力なコア機能セットを拡張し、Veeamを利用したリモートのBaaSとDRaaSの提供を簡素化する。サービスプロバイダは、生産性の向上、チャネルパートナーとの新しい市場への参入、Veeam-as-a-Serviceビジネスの管理などが行えるようになる。

 具体的には、サービスプロバイダおよびリセラー向けの新機能として、必要に応じてライセンスキーを作成して割り当て、Veeam Service Provider ConsoleがサポートするすべてのVeeam製品のライセンス使用量を集計するといった権限をリセラーに与えられるようになった。

 このほか、さらなる統合に向けてAPIの強化が行われ、RESTful APIの更新により、サービスプロバイダやそのリセラーは、新機能や強化機能を既存のプラットフォームやワークフローにシームレスに統合し、効率やリソースを最大限に活用できるようになる。

Veeam Service Provider Console v6