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SCSK、ネットワンシステムズ、TechShareの3社、フィジカルAI技術の社会実装に向け協業
2026年2月27日 13:05
ネットワンシステムズ株式会社、SCSK株式会社、TechShare株式会社の3社は25日、製造・物流・医療などの現場における非定型作業の自動化を加速させるため、フィジカルAI技術の社会実装に向けた協業を2月1日に開始したと発表した。協業では、「模倣学習」の推論精度向上を図り、これまで自動化が困難だった複雑な作業を自律的に再現するロボティクス技術の構築を目指す。
生産性向上に向けてロボット活用への期待が高まっているが、従来のロボットではプログラムされた定型作業にとどまっており、複雑な環境変化に柔軟に対応するには、実現場での質の高い学習データを十分に収集することが課題として挙げられていたという。
SCSKはAIエージェントの適用領域を従来のデジタル空間からフィジカル空間へ拡張することを目指している。この協業では、デジタルツイン技術による「学習データの補完」に強みを持つSCSK、IOWNを用いた低遅延な推論や分散学習で効率的な処理が可能な高度AI基盤を有するネットワンシステムズ、ヒューマノイドロボットをはじめとする各種ロボットおよび模倣学習・深層強化学習に知見のあるTechShareが協業することで、技術的な障壁である実現場のデータ不足の解消を実現する。
3社は協業を通じて、複雑な環境に柔軟に適応して自律的に動作するAIロボット(フィジカルAI)の社会実装を加速させ、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。
協業において、SCSKはオープンなロボティクスシミュレーションフレームワークであるNVIDIA Isaac Simや、オープンな世界モデルであるNVIDIA Cosmosを統合し、仮想環境における多様なシナリオに対して、物理的に高精度な学習データを大量に生成する。
この高品質なデータをネットワンシステムズの最新AI基盤上で学習させ、構築した模倣学習モデルをTechShareが提供するロボット実機で動作検証し、結果を学習データにフィードバックすることで推論精度を継続的に向上させ、環境変化に強い自律型AIロボットの有効性を実証していく。実施時期は2月1日~3月下旬(予定)。
取り組みにより、仮想空間で生成した高品質な学習データを活用することで、従来は実機に依存していた膨大なデータ収集の負担を大幅に軽減し、実現場へのロボット導入に要する期間とコストを圧縮する。また、推論精度の向上により、現場での環境変化や未知の対象物に対しても安定的に動作するロボットの適用範囲を拡大し、バラ積み部品のピッキングや整列、パレットへの積み付け・荷下ろしといった、これまで自動化が困難だった非定型作業の効率化を促進する。これらの技術革新を通じて、製造・物流現場における省人化と生産性向上に寄与し、深刻化する労働力不足という社会課題の解決に貢献していく。
今後は、共同実験で得られた技術と知見をパッケージ化し、多様な作業に柔軟に対応できる模倣学習ソリューションとして、2026年度中のサービス化を目指す。また、製造・物流分野での実用化を皮切りに、今後は医療およびホームケアといった幅広い産業分野への展開も視野に入れ、パートナー企業との協業を通じてロボティクス技術の社会実装を加速していく。3社はフィジカルAIの普及をリードすることで、2030年に向けた深刻な労働力不足という社会課題の解決に貢献するとしている。
