ニュース

ERP「ProActive E2」とRPA「MinoRobo」が連携、バックオフィスの労働生産性を向上

 SCSK株式会社と株式会社Minoriソリューションズは1日、両社の製品を連携させ、企業のバックオフィスにおける定型業務を自動化し、生産性向上を支援するソリューションを提供すると発表した。

 このソリューションは、SCSKのERP製品「ProActive E2」と、MinoriソリューションズのRPA製品「MinoRobo(ミノロボ)」を連携させたもので、財務・経理、人事・労務などの定型業務を自動化し、労働生産性を向上させるとともに、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を支援するという。

 SCSKではこれまで、ProActive E2と、座標指定方式や画像処理方式といった自動化方式のRPA製品を連携させ、人が行う定型業務の自動化を推進してきたが、オブジェクト識別方式のMinoRoboについても、ProActive E2の画面を構成するプログラミング言語「Curl」を認識して自動化が可能になるよう、開発・テストを行ってきた。

 オブジェクト識別方式では、座標指定方式や画像処理方式のRPAと比較して、座標や背景などによる環境差異での誤動作がないため、ProActive E2のユーザーは、ほぼすべての定型業務について、安定した操作を再現可能になったとのこと。

 今回の連携ソリューションでは、ProActive E2が保持するデータを用いて、データの検索から作成までをMinoRoboで自動化できるため、人による作業時間がほぼゼロになるとともに、誤りや漏れのない、信頼性の高いレポートの作成に対応。定型作業をロボットにシフトすることで、人間の作業者は付加価値の高い業務に注力できるようになることから、労働生産性の向上につながるとしている。

 さらに、自動化のシナリオはプログラミングの知識がなくとも作成できるので、レポート作成に限らず、作業内容に合わせて自由に作成を行えるとした。

 こうした仕組みによって、企業はERPをこれまで以上に経営のために活用可能になるほか、将来的には、現場に好影響を与えるためのデータ提供をはじめとした組織連携など、組織横断での変革、企業のDX推進を支援する連携ソリューションなどとして利用できるようになるとのことだ。

 なお今回、ProActive E2とともにMinoRoboの導入を検討する企業、またはProActive E2のユーザー企業に限定し、MinoRoboの特別価格が設定された。初期ライセンス料および初年度利用料が90万円から、次年度年間利用料が60万円から。両社は、共同でセミナーやプロモーションを実施し、3年間で100社への提供を目指している。