ニュース

ネットワン、アット東京の設定自動化システムをRed Hat Ansible Automation Platformで構築

 ネットワンシステムズ株式会社(以下、ネットワン)は4日、データセンターを運営する株式会社アット東京が、レッドハットの自動化プラットフォーム「Red Hat Ansible Automation Platform」を採用したと発表した。アット東京では、ネットワークサービス「ATBeX」の設定を自動化する「ATBeXオーケストレータシステム」において、同プラットフォームを利用しており、システムは8月から稼働を開始しているという。

 ATBeXとは、アット東京のデータセンター内に設置した企業システムや事業者サービス、あるいは外部のクラウドサービスや通信サービス等を相互接続するサービス。近年、デジタル化を背景として、複数のクラウドサービスへのセキュアな閉域接続の需要が増えていることから、アット東京は、開通処理に必要な期間の短縮によりATBeXの価値向上を図ることを決め、「ATBeXオーケストレータシステム」を構築した。

 同システムでは、利用企業による利用申請からクラウドサービスへの接続設定を自動化し、開通処理に必要な期間を従来の2営業日から最短数分へと大幅に短縮している。

 なお同システムは、申請内容のパラメータ変換を担当する「Webシステム」と、Red Hat Ansible Automation Platformによる自動設定を担当する「自動化システム」の2つを組み合わせて構成されており、このうちWebシステムは、サービス利用企業が申請時に利用する顧客ポータルから申請内容を受け取って、利用開始日時に合わせて、申請内容をネットワーク設定パラメータへ自動変換する部分を担当。さらに、申請情報や、利用する回線・ポート・パッチパネルの情報を保管・管理する管理機能を備えている。

 一方の自動化システムでは、Webシステムで生成したネットワーク設定パラメータを受け取ると、作成済みのAnsible Playbook(自動処理の基本単位)、およびAnsible Playbookを複数接続したワークフローに沿って、生成パラメータがネットワーク機器および接続先クラウドサービスへ自動設定される。また、設定完了の旨をWebシステムに通知し、Webシステム側で設定反映情報を管理するとのこと。

 ネットワンでは同システムの構築において、現行業務フローの整理や自動化導入に伴う新しい業務フローの提案等のコンサルティングから、システム要件の定義、Red Hat Ansible Automation Platform環境等の実装まで、一貫して支援したとのことだ。