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NEC、意思決定をAIで自動化する「最適化技術」の導入支援サービスを提供

 日本電気株式会社(以下、NEC)は26日、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)加速に向け、意思決定をAIで自動化する最適化技術の導入支援サービス「数理最適化導入コンサルティングサービス」を提供開始した。

 数理最適化導入コンサルティングサービスは、業務改革や新事業創出に向けて最適化技術の導入を検討している企業を対象に、NEC独自の最適化技術を適用した事業ビジョン・コンセプトの企画、AI活用シナリオの検討、アクションプランの策定などを行う。また、サービスと合わせて、AI活用の導入効果について実データを用いて検証可能な「AI活用仮説検証サービス」を提供することで、顧客にとって適切な最適化技術の導入企画を短期間で実現する。

NECの最適化技術の全体像

 AIのデータ分析による予測に基づき、意思決定をAIも自動化する最適化技術は、ダイナミックプライシングやシフトスケジューリング、配送計画やパーソナライズ広告、レコメンドの最適化など、膨大な選択肢の中から最適な意思決定案を選び出さなければならない業務において活用され始めており、業務負荷の軽減や業務スピードの向上などが期待されている。

 NECは、最適化技術の分野において、「量子コンピューティング技術」に加え、熟練者の意図を学習して意思決定を模倣する「意図学習技術」のほか、今回新たに開発した、不確実な環境下でもインタラクティブな最適化が可能な「オンライン最適化技術」など、さまざまな独自技術の開発を進めている。

 数理最適化導入コンサルティングサービスでは、これらの独自技術を活用することで、従来は最適化の導入が難しかった業務においても、意思決定の自動化を可能にし、顧客のDX推進を支援するとしている。

 NECでは、数理最適化導入コンサルティングサービスおよびAI活用仮説検証サービスの中で、NEC独自技術の「意図学習技術」を利用することで、従来は1年近く費やされてきた最適化のモデル化を、約10分の1の期間で実現した。

 数理最適化導入コンサルティングサービスの価格は個別見積もり。NECでは、今回のサービスをはじめとする最適化関連事業で、2025年度までに100億円の売り上げを目指す。