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Dropbox Japan、2020年はパートナービジネスと西日本事業を強化 HelloSignは今夏リリースへ
2020年6月12日 06:00
Dropbox Japan株式会社は11日、2020年の事業戦略に関する記者説明会をオンラインで開催し、重点施策として「パートナービジネスの加速」、「西日本事業の拡大」、「新製品の投入」の3つに注力していく方針を発表した。
Dropbox Japan代表取締役社長の五十嵐光喜氏は、まず、2019年における事業展開のハイライトとして、「日本でのローカルホスティングの提供開始」、「クラウド時代のエクスプローラーとしてスマートワークスペース『Dropbox Spaces』をリリース」、「流通・小売・サービス分野への導入拡大」、「働き方改革に向けた啓発活動の実施」を挙げ、「こうした取り組みの結果、2019年のグローバルの実績は、収益が前年比19％増の16.6億ドル、有料ユーザー数は1430万人となり、前年同期から160万人増加した。フリーユーザー数は6億人を超えている」と述べた。
新型コロナウイルスの影響については、「新型コロナウイルス感染対策により、多くの企業が在宅勤務に移行したことを受け、今年3月以降、ビジネスライセンスである『Dropbox Business』のトライアル版ユーザー数が40％増加した。個人およびプロ向けライセンス『Dropbox Plus』のトライアル版ユーザー数も25％増加している。また、『Dropbox Spaces』についても週間アクティブユーザー数が60％増加した。さらに、DropboxとZoomとの連携機能の利用数は20倍にも高まった」（五十嵐氏）としている。
2020年の事業戦略としては、「パートナービジネスの加速」、「西日本事業の拡大」、「新製品の投入」の3つの施策に注力していく方針だ。
「パートナービジネスの加速」では、急増かつ多様化しているユーザーニーズに対応するため、新規案件についてパートナーと100％協業し、トータルソリューションを提供していく。また、顧客が利用している日本独自のアプリケーションとの連携を拡充していく。
「具体的な施策としては、SelectパートナーとEliteパートナー向けの支援制度をグローバルで刷新する。営業と技術者の最新トレーニングおよびグローバル認定制度を展開するとともに、社内用の無料Dropbox/HelloSignライセンス数を拡大していく。また、これにともない、パートナーグループ人員を倍増し、パートナー専任のカスタマーサクセス部門を新設する」（五十嵐氏）と説明した。
「西日本事業の拡大」では、今年1月に大阪オフィスを開設し、地域密着型での顧客支援体制を整えている。「今後、大阪オフィスを拠点に、西日本地域におけるパートナーの拡大を図っていく。特に大阪は、製造業の顧客が多く、ファイルサーバーマイグレーションのニーズが高いことから、製造業にフォーカスした取り組みを進めていく」（五十嵐氏）という。
「新製品の投入」については、Dropboxの管理者機能のさらなる強化を行うとともに、新製品「HelloSign」を国内でリリースする。管理者機能の強化では、データガバナンスを向上する機能として、「10年間変更履歴無制限保管」（EVHアドオン）と「法的（リーガル）ホールド」（データガバナンスアドオン）を提供する。これにより、管理者は、法的ホールド対象のメンバーが作成・変更した10年分の全コンテンツの表示とエクスポートが可能となる。
新製品の「HelloSign」は、Dropboxが昨年買収した電子署名ソリューションで、紙やハンコによる手続きを電子化することができる。Dropboxとの連携によって、ドキュメントの作成から電子署名、保存までをシームレスに行うことが可能となる。具体的には、Dropboxで作成したドキュメントを、HelloSignに直接送付して署名を依頼。HelloSignでは、そのドキュメントに署名、またはHelloSignによる法的拘束力のある署名をリクエストする。署名済みのドキュメントは、すべてDropboxで安全に保存し、いつでも検索してアクセスすることができる。
五十嵐氏は、「HelloSignは、すでに北米で提供開始しているが、在宅勤務への移行が進んだことで、HelloSignによる署名依頼数が3倍に急増している。日本市場では、今年夏ごろにローカライズ版のリリースを予定しており、国内での充実したサポート体制とともに提供していく」との考えを示した。