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NTTとTanium、スマートシティなどを支えるセキュリティソリューション展開に向け提携

 日本電信電話株式会社(以下、NTT)と米Taniumは27日、IT/IoT/OTが混在する環境におけるセキュアで信頼性の高いソリューションの提供を目的とした戦略的提携に向けて合意したと発表した。

 両社はこの提携により、スマートワールド(スマートシティ、スマートビル、スマートエネルギー、スマートヘルスケアなど)において、面的に広がるあらゆるデバイス・設備を敏速に可視化し、セキュリティを確保した適切な管理を行うソリューションを広くグローバルに共同展開していく。

 提携では、Taniumが持つ数百万台クラスのIT資産の状態を素早く可視化し、瞬時にソフトウェアや最新のパッチを配布・適用可能な技術と、NTTが持つグローバル規模で収集した最新の脅威情報や高度なセキュリティ分析力を連携し、NTTが次世代型のマネージドセキュリティサービスとして2020年度下期より提供開始し、段階的にグローバルに展開する。

 また、スマートシティやスマートビルなどのセキュリティを確保するため、NTTが開発したIoT/OT環境向けのセキュリティ異常検知技術を搭載したセキュリティゲートウェイと、Taniumの端末管理技術が連携する仕組みを実現する。この仕組みを活用し、両社はスマートシティやスマートビル環境の管理者が敏速にIoT/OTデバイスの状態を把握し、当該デバイスにて発生する不正通信に対して異常検知や遮断などを実現するソリューションをグローバルに展開していく。NTTにおいては、2020年度下期より提供開始を予定する。

 さらに、両社は、NTTが戦略的に推進しているスマートエネルギー事業やスマートヘルスケア事業と連携し、災害時の停電対応といった耐災性(レジリエンス)向上やAIを活用した効果的な医療支援の提供などを実現するために、新たなセキュリティソリューションを共創していく。

 NTTとTaniumでは、IoTデバイスに対するセキュリティ攻撃が増加しており、従来は閉じたネットワークで運用されてきたエネルギー設備や医療設備についても、スマート化によりセキュリティ上のリスクが高まっていると説明。こうした課題を解決するため、NTTとTaniumが協業し、巧妙化するサイバー攻撃に対して適切なセキュリティ確保の実現を目指すとしている。