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東京エレクトロンデバイス、異常判別プログラム自動生成マシン「CX-M」に原因分析を可能にする機能を追加

 東京エレクトロンデバイス株式会社(以下、TED)は12日、予知保全を実現する異常判別プログラム自動生成マシン「CX-M」に、原因分析を可能にする「マルチカラム(データ合成なし)モデル生成機能」を追加し、「CX-M ver5.0」として提供を開始した。

 CX-Mは、時系列が記録されたCSVファイルを登録すると、「データクレンジング」「特徴の抽出」「機械学習による判別モデル作成」「判別精度検証」を独自ソフトウェアで行い、異常判別プログラムを自動で生成する専用マシン。数値が記録されたCSVデータを準備するだけで自社基準の設備状態を判別するプログラムを簡単に生成でき、生成した異常判別プログラムはCX-Mから取り出して、製造現場や、自社のシステムに組み込むなど任意の環境で利用できる。

 これまでのCX-Mでは、装置の稼働データや、振動、センサーなどの複数の時系列データカラムを合成してからデータ分析して判別モデルを生成していたため、判別モデルの判断基準、判別モデルによる判定理由の明確化(定量化、可視化)が困難だった。このため、発生事象の原因分析ができず、ユーザーの活用方法は判別モデルの判定結果を用いた予知保全にとどまっていた。

 CX-M ver5.0では、複数の時系列データカラムを合成せずに判別モデルを生成する「マルチカラム(データ合成なし)モデル生成機能」により、判別モデルの判断基準に各データカラムがどの程度影響するかを定量的に示すことが可能になり、判別モデルによる判定理由の可視化を実現した。これにより、ユーザーは判定根拠となったデータカラムをたどって発生事象の原因を分析することで、判別に影響を及ぼす要因に対して製造現場で具体的な対策を講じられるようになる。