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デル テクノロジーズ、データ保護アプライアンス「Dell EMC PowerProtect DD」シリーズを発表

 デル株式会社とEMCジャパン株式会社(以下、デル テクノロジーズ)は15日、バックアップストレージアプライアンス「Dell EMC Data Domain」の次世代製品となる「Dell EMC PowerProtect DD」シリーズアプライアンスを発表した。

 PowerProtect DDシリーズアプライアンスは、マルチクラウド環境のワークロードのデータ保護を簡素化するとともに、優れた運用効率を実現するように構築された製品。

 PowerProtect DDは、パフォーマンス面では最大38%高速なバックアップ、最大36%高速なリストアを実現し、最大64の仮想マシン(VM)、最大6万IOPSのインスタントアクセスとインスタントリカバリーを実現するとともに、25GbEおよび100GbEのネットワークスピードを提供。効率性の面でも、ハードウェアアシストによる圧縮機能とともに、シングルラックで最大1.25PBの利用可能容量を提供し、論理容量が最大30%強化され、最高65:1のデータ削減を実現する。さらに、コンパクトなフットプリントで最大35%の省電力・省冷却を実現することで、高いROI(投資対効果)を提供するとしている。

 マルチクラウド環境のワークロードのデータ保護の面では、オンプレミスおよびハイブリッドクラウド環境の両方を通じて、高い運用効率、回復性、拡張性を提供すると説明。また、複数のパブリッククラウドを網羅した拡張的なクラウドエコシステムをサポートし、重複排除後のデータをネイティブに多層化、コスト効率に優れた長期的なデータ維持を実現するとしている。

 管理面では、「PowerProtect DD Management Center」により、複数のシステムを集約管理できるとともに、容量と複製を管理しながらオンプレミスとクラウドの両方を通じて、すべてのアプライアンスの健常状態とステータスをモニタリングできる。

 データ保護・管理ソフトウェアの「PowerProtectソフトウェア」についても、効率的なデータ管理を実現する複数の新機能を追加。新しいPowerProtect DDシリーズアプライアンスとの相互運用性に加え、「VMware vSphere」との統合性も強化され、VMware導入企業に対して簡素化されたデータ保護管理とセルフサービス型データリカバリー機能を提供する。

 さらに、PowerProtectソフトウェアが「Dell EMC Cloud Disaster Recovery」のサポートも開始したことで、パブリッククラウドにおけるVMwareワークロードの災害復旧におけるフェイルオーバーとフェイルバックの調整と自動化が可能になったとしている。

 分離復旧ソリューションの「PowerProtect Cyber Recovery」についても強化を機能。分離したセキュアなデータ格納環境からの自動リストア機能により、攻撃から秘匿されたセキュアなコピーデータによって、既存のデータ保護アーキテクチャーを補強できる。新たに追加された強化機能およびPowerProtect DDとの統合により、サイバー被害からのビジネスプロセス復旧時に最も必要となる、セキュアなデータリストア機能とプロセスを自社環境に組み込み、サイバー攻撃からのレジリエンス(回復性)の強化を実現できるとしている。

 PowerProtect DDシリーズアプライアンスの新製品は、「PowerProtect DD6900」「PowerProtect DD9400」「PowerProtect DD9900」の3モデル。価格は、PowerProtect DD6900の最小構成で2100万円(税別)から。また、従来製品の「Data Domain Virtual Edition」および「Data Domain DD3300」は、新しいブランドとして「PowerProtect DD Virtual Edition」および「PowerProtect DD3300」の名称ですでに提供している。

PowerProtect DD6900
PowerProtect DD9400
PowerProtect DD9900