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日本ヒューレット・パッカード、インテリジェンスを備えた次世代ストレージ「HPE Primera」

ミッションクリティカルストレージを再定義

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、HPE)は30日、シンプルさと可用性、パフォーマンスを通じてミッションクリティカルストレージを再定義する新しいインテリジェントストレージ製品「HPE Primera(プライメエラ)」を発表した。今回は、「HPE Primera 600シリーズ」を8月8日から販売開始する。

 また同日に行われた記者発表会では、新ブランド「HPE Primera」を展開する狙いや製品概要について説明した。

HPE Primera 600シリーズのうち、最上位となる「HPE Primera 670」

 「HPE Primera」は、IT運用のための先進的なAIプラットフォーム「HPE InfoSight」をはじめとした、HPEのストレージポートフォリオがもつ機能を組み合わせた、インテリジェンスを備えた次世代プライマリストレージ。従来のミッションクリティカルストレージの定義を見直し、ストレージ管理にかかる時間の大幅削減、問題発生を予知・防止する機能、アプリケーションパフォーマンスの高速化といった機能を提供するという。また、同社規定条件に基づき、100%の可用性保証を実現している。

 ストレージにインテリジェンスが求められている理由について、ハイブリッドIT事業統括 ハイブリッドIT製品統括本部 統括本部長の本田昌和氏は、「現在、企業のシステムインフラは非常に複雑化しており、人的パワーだけでは管理しきれなくなりつつある。また、オンプレミスとパブリッククラウドが混在する、ハイブリッド環境におけるワークロードの制御も、人手だけで行うのは難しい状況だ。さらに、急増するデータから企業に有益な情報をどのように引き出していくのかという点においても、インテリジェンスの重要性が高まっている」と指摘。

 「こうした背景の中で今回、当社が展開するHPE Intelligent Data Platformのコンポーザブルシステムを強化し、インテリジェンス時代に向けた新たなミッションクリティカルストレージとして『HPE Primera』をリリースする」とした。

日本ヒューレット・パッカード ハイブリッドIT事業統括 ハイブリッドIT製品統括本部 統括本部長の本田昌和氏

 「HPE Primera」の開発コンセプトについて、同社ハイブリッドIT事業統括 ハイブリッドIT製品統括本部 製品部 カテゴリーマネージャーの加藤茂樹氏は、「従来のミッションクリティカルストレージは、スピードと信頼性を追求する一方で、機敏性とシンプルさが犠牲にされていた。『HPE Primera』は、この定義を打破し、ミッションクリティカルなアプリケーションに対して、スピードと信頼性だけでなく、機敏性とシンプルさも実現するミッションクリティカルストレージを目指した。『HPE Primera』には、『HPE Nimble Storage』のシンプルさ、『HPE InfoSight』の予測・予防機能、『HPE 3PAR Storage』の高可用性・高性能のDNAが受け継がれており、新時代のプライマリストレージを創造するモデルと位置付けている。『Primera』の名称には、『Prime(最上級)』と『Primary Storage』、『Era(時代)』の3つの意味が込められている」と説明した。

日本ヒューレット・パッカード ハイブリッドIT事業統括 ハイブリッドIT製品統括本部 製品部 カテゴリーマネージャーの加藤茂樹氏

 「HPE Primera」の大きな差別化ポイントとして加藤氏は、「グローバルなインテリジェンス」「オールアクティブアーキテクチャ」「サービス中心のOS」「タイムレスストレージ」の4つを挙げた。

 このうちグローバルなインテリジェンスでは、「HPE InfoSight」との連携機能をさらに強化し、クラウド環境でトレーニングされたAIエンジンをアレイ自身に組み込んだ。これにより、アプリケーションワークロードのパフォーマンスを維持するためのリアルタイム分析が可能となった。

 また、ストレージレイヤーを超えた監視を行い、ネットワーキング、アプリケーション、およびサーバーレイヤーでの問題発生を予測、防止する。

「HPE InfoSight」のAIエンジンをアレイ自身に組み込み

 特長の詰めであるオールアクティブアーキテクチャは、HPE独自開発のASICを採用した、まったく新しいハードウェアアーキテクチャ。ノード間通信を専用ASICによって処理することで、膨大な並列処理とマルチノードにおけるインテリジェントかつ高速アクセスを実現する。

加えてNVMe設計に対応し、常に低レイテンシで安定した性能を提供。Oracleのパフォーマンスを122%向上させるなど、アプリケーションの高速化を実現したという。

オールアクティブアーキテクチャによるベネフィット

 サービス中心のOSについては、より高い可用性を追求し、データサービスの展開、アップグレード、再起動を独立して行えるよう、サービスとOSを切り離したサービス指向のOS上にHPE Primeraソフトウェア群を構築した。

 「ホストへの影響が限りなくゼロになるため、ストレージの運用を中断することなく5分以内でアップグレードを行うことができる。また、ラック設置からアプリケーション稼働までの時間は約20分で、ストレージのプロビジョニングも数秒で完了する。これによって、ストレージの展開、管理、拡張にかかる時間を93%削減できることが確認されている」(加藤氏)。

サービス中心のOS

 タイムレスストレージでは、Timeless Storage for HPE Primeraによる所有形態の変更を通じて大規模な機器の入れ替えを不要にした。顧客には、運用中断が不要なコントローラ更新、包括的なソフトウェア、データ容量削減と可用性のためのストレージ保証を提供する。

 特に、データ可用性100%を保証するプログラム「100% Availability Guarantee」を提供し、ミッションクリティカルストレージの永続的利用を実現している。なお、プログラムの適用条件としては、「Proactive Care以上の有効な保守契約」「HPE InfoSightへの接続およびHPEへのデータ送付」「そのほか、HPEプログラムの規定に従う」ことを挙げている。

タイムレスストレージの概要

 「HPE Primera 600シリーズ」のラインアップは、「HPE Primera 630」、「HPE Primera 650」、「HPE Primera 670」の3モデルを用意。税別価格は、「HPE Primera 630」の2ノード最小構成が2039万1000円から。「HPE Primera 650」の2ノード最小構成が2966万1000円から、4ノード最小構成が5514万円から。「HPE Primera 670」の2ノード最小構成が4591万5000円から、4ノード最小構成が8744万1000円から。