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エクイニクス、同社の日本最大規模となるデータセンター「TY11」を開設

 エクイニクスは22日、同社のデータセンターとして日本で最大規模となるIBXデータセンター「TY11」を東京都江東区に新規開設したと発表した。TY11は第1フェーズで7000万米ドルを投資し、950ラック、約3700㎡のコロケーションスペースを提供。最終フェーズの完了時には合計3500ラック以上、約1万4300㎡のコロケーションスペースを提供する予定。

 TY11は、東京都江東区が指定する緊急避難区域に位置し、東京オリンピック・パラリンピックの会場にも近接しており、耐震性に優れ、複数の防災設備を備える。自然災害発生時には、高レベルのセキュリティと優れた運用サービスを提供し、顧客の事業継続性と安定性を確保するとしている。

「TY11」のデータホール
第1フェーズでは950ラック、約3700㎡のコロケーションスペースを提供する

 建物は5階建ての耐震構造で、電力と空調密度は初期が1ラックあたり2.7kVA、最終フェーズでは1ラックあたり3.9kVA。建物電力引き込み数は2(2019年Q4以降)。UPS構成は共通予備方式で、UPS冗長構成はN+1。自家発電構成はディーゼル発電機で、自家発電冗長構成はN+1。ハウジングスペースの階高は5.7m、フリーアクセスフロアの高さは800mm。BCP用途や常駐を希望する顧客向けの部屋も備える。

 接続面においては、TY11は、Equinix Cloud Exchange Fabric(ECX Fabric)をはじめとする広範な接続オプションを提供。ECX Fabricにより、世界各地の1500以上のECX Fabricユーザーとオンデマンドでセキュアな接続を設定できる。

 TY11は、既存データセンターのTY2およびTY4とダイレクト接続しており、TY2は80以上のネットワークサービスプロバイダーへのプライベートでセキュアなアクセスを提供。TY4は、Amazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)、IBM Cloud、Microsoft Azure、Teradataを含む国内285以上のクラウドおよびITサービスプロバイダーとのセキュアな接続を提供する。

 また、TY11は、85以上の金融サービスプロバイダーが集う日本最大の金融エコシステムとの接続性を確保でき、東京金融取引所や東京商品取引所といった主要な金融取引所などの、東京における金融取引の中心にアクセスできるとしている。

エクイニクスのデータセンター間接続

 環境への配慮としては、エクイニクスはグローバルプラットフォームに使用するエネルギーを100%クリーンで再生可能なものとするという長期的目標を持っており、TY11はエクイニクスのサスティナビリティへの取り組みを実施する施設として、都心部における環境への配慮をさらに進化させたさまざまな設計を取り入れていると説明。壁面緑化やエネルギー効率に優れた照明システムのほか、動的な気流管理により冷却能力を向上させ消費電力を削減する空調最適化制御システムを採用するとともに、エネルギー消費量の削減と冷却能力の強化を実現するコールドアイルキャッピングも備える。

壁面緑化など都心部における環境への配慮をさらに進化させた設計

 エクイニクス日本法人代表取締役兼北アジア統括の古田敬氏は、TY11は既存の倉庫を改修する形でデータセンターとしており、建物全体に対してコロケーションエリアの面積の割合が広く、効率が良い点が特徴となると説明。日本でこれまで提供してきた10カ所のデータセンターの顧客のニーズや運用ノウハウを取り入れているとした。

エクイニクス日本法人代表取締役兼北アジア統括の古田敬氏

 また、自家発電機についてはディーゼルエンジンを使用しており、従来のガスタービン式の発電機に比べると場所は取るもののコストは安くなるとして、データセンターとしての規模が大きいことでこうした取り組みも実現できたとした。

自家発電機についてはディーゼルエンジンを使用

 日本市場については、エクイニクスにとって日本は戦略的に重要な市場であり、東京は単独の都市として見たときに一番大きく、市場規模としても米国、中国、日本の3つが世界的に飛び抜けて大きいと説明。いろんな意味で面白いマーケットであり、グローバルなデータセンターを作る側や、データセンターを利用する側であるクラウドサービスなどのハイパースケーラーから見ても、日本は投資を遅らせてはいけないマーケットであり、東京の重要性は相対的に高くなっているという認識だと語った。

 エクイニクスでは、2019年のアジア太平洋地域においてはTY11のほか、上海(SH6)、ソウル(SL1)、メルボルン(ME2)、シドニー(SY5)、シンガポール(SG4)の計6拠点において新規データセンターを開設。さらにパース(PE2)、大阪(OS1)、香港(HK1、HK2、HK4)の計5拠点でデータセンターの拡張を行い、今後も世界中で投資を継続していくとした。

2019年のアジア太平洋においてはデータセンターを6拠点で新設、5拠点で拡張
TY11の電気室
TY11のロビー