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アラクサラ、10Gマルチリング構成に対応したレイヤ2のPoEスイッチ「AX2530S-16P4X」

AX2530S-16P4X

 アラクサラネットワークス株式会社(以下、アラクサラ)は24日、高解像度監視カメラや高速無線LAN基地局などのPoE端末収容に適したレイヤ2スイッチ「AX2530S-16P4X」を発表した。

 アラクサラによれば、近年、大規模な監視カメラシステムでは、高解像度化により増大する映像データを、管理区域ごとに効率よく監視センターに転送するネットワークシステムが求められているという。また最近の無線LANも高速化が進んでおり、広域で無線LAN接続サービスを提供する場合は、高信頼化やトラフィック分散のために、無線LAN基地局を収容するネットワークを、地域ごとに分けて構成する必要があるとのこと。

 AX2530S-16P4Xは、こうした要件を踏まえて提供されるレイヤ2スイッチ。ハーフラックサイズに搭載可能なコンパクト設計の筐体に、PoE給電可能な1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×16ポート、アップリンク用の10GBASE-R×4ポートを備えているが、10Gのアップリンクポートを利用して、地域ごとに区分した、高速かつ高信頼な10Gマルチリング構成のネットワーク構築を行うことができる。

 またPoE給電は、ポートあたり最大30W、スイッチ全体では246.4Wの給電に対応し、15.4Wで最大16台、30Wで最大8台までの機器にイーサネットケーブル経由で電力を供給できる能力を持つ。

 アラクサラでは、これらの特長により、高解像度監視カメラや高速無線LAN基地局などのPoE端末収容に最適とアピール。こうした高信頼な社会インフラ向けに長期間使用されることを想定し、一般的な製品のサポート期間(6年)よりも長い、最大10年までの延長保守を提供することも可能とした。

10Gマルチリング構成によるネットワーク構成例

 なおAX2530S-16P4Xは、不正な端末やユーザーからのアクセスを防止する認証機能、正常時のネットワーク上のやり取りを学習して通信端末の許可リストを自動生成し、そのリストにない不正な通信をブロックする「ホワイトリスト機能」(有償オプション)、各種セキュリティアプライアンスとの連携により、異常が検出された端末をネットワークから遮断する「サイバー攻撃自動防御ソリューション」対応など、従来のAX2530Sシリーズが持つ特長も継承しているとのことだ。

 予定価格は76万円(税別)からで、出荷は2019年度第2四半期に開始される予定。アラクサラでは、6月12日から千葉県の幕張メッセで開催される「Interop Tokyo 2019」のアラクサラブースにて、同製品を展示するとしている。