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NTT Com、AI翻訳プラットフォームサービス「COTOHA Translator」にセキュリティを強化した新メニューを追加

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は4日、AI翻訳プラットフォームサービス「COTOHA Translator」において、よりセキュアな翻訳環境を実現した「エンタープライズプラン」の提供を開始した。

 COTOHA Translatorは、ニューラルマシントランスレーション技術(ニューラルネットワークを用いた機械翻訳技術)と、NTTグループの日本語解析技術、株式会社みらい翻訳と国立研究開発法人情報通信研究機構との共同開発による翻訳エンジンを活用することで、ビジネスで活用できる水準の翻訳を可能にしたサービス。英語翻訳においてはTOEIC 900点を超える精度をマークしており、中国語翻訳においても高い精度を実現しているという。

 また、サービスでは、PowerPointなどMicrosoft Office形式のファイルやPDFファイルをドラッグ&ドロップするだけで、元のレイアウトのまま短時間で翻訳できる。

 新たに提供するエンタープライズプランでは、翻訳したビジネス文書などを暗号化処理することでセキュリティを強化。アップロードしたファイルやその翻訳結果、顧客が登録した辞書やログインID、パスワードなどの情報がすべて暗号化されるとともに、翻訳処理中に一時的に抽出された翻訳テキストログは一切保持せず、翻訳結果も顧客が指定した期間経過後にサーバーから自動削除されるため、サービスのシステム上に機密情報が残ることがない。

 さらに、翻訳エンジンだけでなく、処理に関わるサーバー群すべてを顧客ごとの専有環境として提供することで、セキュリティを向上。他の顧客の利用状況に影響を受けることがないため、安定したスピードで翻訳を行える。

 料金面では、翻訳する量や時間、利用ID数の制限なく、vGPU数に応じた月額固定料金で利用が可能。何人にIDを払い出しても料金が変わらないため、少人数の翻訳作業担当者のみにIDを限定するといった運用の工夫をする必要がなく、全社員がいつでもすぐに翻訳できる体制を整えることが可能になる。

 翻訳の対応言語は、日本語から英語および英語から日本語、日本語から中国語(簡体字)および中国語(簡体字)から日本語。料金は個別見積もり。

 サービスは、2019年度第1四半期にサービスの多言語対応を予定。また同四半期中に、VPN接続オプションの提供も予定し、ネットワーク環境も含めた包括的な専用クラウド環境を実現する。以降も、NTT Comのアプリケーションサービス(シングルサインオン、多要素認証など)との連携を検討するほか、24時間365日のサポートサービスの提供など、サービスの拡充を続けていくとしている。