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トランスコスモス、コンタクトセンター向け音声認識ソリューション「transpeech」を提供

 トランスコスモス株式会社は23日、提供するコンタクトセンターサービスにおいて、音声認識ソリューション「transpeech」の提供を8月から開始したと発表した。

 トランスコスモスでは、次世代デジタルコンタクトセンター構想として、2017年からコンタクトセンターの現場における音声認識AIのR&Dに本格着手し、自動応対品質評価や機械学習予測モデル構築などの実証実験により、経験とノウハウを蓄積してきた。

 音声認識ソリューションのtranspeechは、これらの実績をふまえて提供を開始するもので、音声認識環境の導入から運用までをワンストップで提供し、コンタクトセンターの品質向上と業務効率化を促進。サービス開始にあたっては、音声認識に精通した専任部署を発足し、顧客企業の要望や運用視点で抽出した課題への対応、オペレーションの現場に定着する音声認識環境の導入を支援する。

 transpeechを用いることで、通話解析とナレッジ支援によりクレームなどの早期発見やトーク遵守の注意喚起を行うリスクマネジメントや、独自指標とBIダッシュボードにより全コールの評価とパフォーマンスの実態を可視化するクオリティコントロール、問い合わせ分析と会話テキスト活用により後処理時間を適正化するコストセービングといった課題に対応する。

 音声認識エンジンには、パートナー企業である株式会社アドバンスト・メディアが提供する「AmiVoice」を採用し、AmiVoiceの大規模な利用環境を用意することで、初期構築にかかる費用を約60%削減し、導入期間を大幅に削減することが可能。トランスコスモスのコンタクトセンター運用ノウハウと組み合わせることで、顧客企業の要望や運用視点で抽出した課題に対応するとしている。

 トランスコスモスでは、2018年度中に30社へのtranspeechの導入を目指す。さらに、今後もtranspeechの導入促進を加速させるとともに、サービス領域の拡大を図ると説明。対話エンジンによるオペレーターへのFAQ表示支援、要約ソフトによる対応ログ作成の効率化、感情認識による対応ストレスやクレームの可視化を検証し、順次サービス化していく。

 また、トランスコスモスのAI研究所「Communication Science Lab」と連携し、音声認識と機械学習を組み合わせた「応対品質自動判定AI」の自動評価モデルの作成、トランスコスモスのDMPサービス「DECode(デコード)」に会話データを連携しパーソナライズ広告配信に活用するなどの新たなサービス開発に取り組み、顧客企業におけるカスタマーエクスペリエンスのさらなる向上を支援するとしている。