ニュース

日立、「IT運用最適化サービス」でAIを活用した本番環境でのIT運用自律化支援を提供

 株式会社日立製作所(以下、日立)は2日、IT運用の継続的な改善を支援する「IT運用最適化サービス」を拡充し、従来から提供しているAI適用の効果検証支援に加え、新たにAIを活用した本番環境でのIT運用の自律化支援を8月3日に開始すると発表した。価格は個別見積もり。

 日立では、ITサービスや金融系など複数企業との検証により得た知見を取り入れたAIを活用し、システム状況の分析・判断や可視化など高度なスキルが必要なIT運用業務の自律化を促進する。

「IT運用最適化サービス」 でのAI適用

 具体的には、システムの警告メッセージ発生時に、オペレーターによるエンジニアの呼び出し要否判断をAIが支援することで、人的な判断ミスを抑制する。頻繁に起こる運用マニュアルの追加・変更の際にも、これまでの学習結果を踏まえ、要否判断を類推できる新たなAI技術により、再学習をすることなく、精度の高い判断を継続できる。

 また、障害予兆検知では、日立のシステムサポートの熟練者などのノウハウを基にした学習モデルにより、正常時のシステムの性能状況との乖離を検知し、推定要因を分かりやすく可視化することで、経験が浅い担当者でも障害要因の把握ができ、障害発生前にシステム負荷を分散するなどの対処を可能にする。

 日立では今後も、月次のシステム稼働レポート生成から問題点の抽出・改善提案までをAIにより自動化するなど、適用業務を拡充し、IT運用の自律化をさらに促進していくと説明。また、AIが各運用業務の情報を横断的に把握・分析することで、各業務の運用担当者では発想することが難しかったITシステム全体の最適化など、戦略的なIT環境の実現を支援し、企業の新たなビジネス価値創出に貢献していくとしている。