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日立、「IT運用最適化サービス」でAIの適用範囲をシステム稼働分析に拡大

 株式会社日立製作所(以下、日立)は2日、IT運用の継続的な改善を支援する「IT運用最適化サービス」を強化し、提供を開始した。強化により、「システム稼働分析」へのAI適用範囲を拡大することで、システムリソース不足の時期の予測や、システムごとに報告すべき問題点の絞り込みなど、システム稼働レポート作成業務のさらなる自動化を実現した。

 日立では、IT運用最適化サービスにおいて、システム状況の分析・判断や可視化など高度なスキルが必要なIT運用業務に対して、AIを活用しIT運用の自律化を支援する「AI for IT Operations」の「イベント分析」「システム稼働分析」などのメニューを2018年から提供している。

 こうした取り組みの一環として、日立システムズの顧客向けのシステム稼働レポートの作成業務において「システム稼働分析」の適用検証を進めてきた。従来、日立システムズでは、自作ツールを利用し、過去の稼働データとの比較や障害の兆しの抽出を行っていたが、ツールで抽出しきれない障害の兆しの確認や、将来のリソースの増強提案に向けたリソース不足時期の予測、および顧客ごとに異なる観点を考慮した報告すべき問題点の選定は熟練のエンジニアが手動で行っていたため、負担が大きくなっていたという。

 日立では、こうした課題に対応するため、システム稼働分析を強化し、効率的かつ的確なレポート作成を支援することで、IT運用部門の業務の自動化・効率化に貢献するとしている。

 今回の強化により、従来から提供してきたAIを活用した稼働データ分析に基づく傾向変化の自動抽出やグラフ作成、抽出の根拠となるコメントの自動生成に加え、業務サービスのシステム利用状況から、中長期的にリソース不足に到達する日を自動で予測することが可能になる。従来の予測は、一般的に運用エンジニアの経験に依存するため精度にバラつきがあったが、今回の機能強化により、業務サービスの障害・停止につながる重大なシステム課題を回避できる提案を早期に行える。

 また、稼働データよりAIが抽出した傾向の変化から、レポートで報告すべき重要度の高い問題点を、運用エンジニアのノウハウに基づきシステムごとの報告基準としてあらかじめ設定することで、自動で絞り込むことができる。例えば、CPU使用率の最大値の前月比が5%以上、いつもの傾向より超過している箇所のうち最大値を含むものに限定、ディスク空き容量不足に到達する予測日が90日以内、といった基準で絞り込める。これにより、従来はノウハウに頼って人手で都度行っていた絞り込み作業を高い精度で自動化できるため、運用エンジニアは絞り込まれた問題点の原因調査や改善策の検討に注力できる。

 サービスの価格は個別見積もり。

「システム稼働分析」の適用例