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ニッスイとNEC、養殖魚の体長測定自動化ソリューションを共同開発

 日本電気株式会社(以下、NEC)は24日、日本水産株式会社(以下、ニッスイ)と共同で、ブリを対象とした養殖事業の効率化ソリューションを開発したと発表した。

 両社では2017年より、ニッスイのブリ養殖事業所・黒瀬水産株式会社(宮崎県串間市)において、魚の体長および体重の自動分析にNECのAI技術を活用し、いけす全体での成長状態の把握など、各種検証を行ってきた。

 今回開発したソリューションは、その成果の1つ。養殖業では適切な給餌量や漁獲高を推定するために、魚の体長・体重測定を行っており、現在は、直接網ですくい上げて測定するか、生簀内の撮影映像をコマ送りし、測定対象魚の測定点を一尾ごとに手作業でプロットして測定するといった、手間のかかる方法で行われているという。

 これに対して今回開発したソリューションでは、いけす内の水中カメラで撮影した魚群の映像をクラウドにアップロードすると、NECのAI技術(機械学習)による分析により、測定対象魚を検出。同時に、測定点を自動抽出し、その測定点に基づいて尾叉長(びさちょう:上あごの先端から尾びれが二叉する中央部の凹みの外縁までの長さ)、体高を自動測定する。さらに、これらの値から、魚体重換算モデル式を用いた魚体重の算出を可能にした。

 この方法では、魚体と非接触での体長測定が可能なため、魚体を傷めず測定できるのみならず、測定可能な尾数も増え、測定点のプロット位置のばらつき、長時間作業による集中力の低下といった人為的誤差も排除可能で、、測定精度の向上が期待できるとのこと。

 さらに、測定作業の機械化・自動化により、作業時間を大幅に短縮して実現できる点もメリット。人手を介さず、いけす内の養殖魚全体の体長・体重平均値や分布を把握できることから、養殖魚測定工数を約1/6に削減したとしている。

 なお今回開発されたソリューションは、対象魚種をマグロにも拡大し、NECがクラウドサービス「魚長等測定自動化サービス(仮称)」として、2018年度下期より提供する予定。