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水産養殖をICTで支援、NECソリューションイノベータが新製品を開発

 NECソリューションイノベータ株式会社は、水産養殖の飼育業務に関する日々の記録や報告、水質や養殖物の常時モニタリング、収集したデータの分析が可能なクラウドサービス「NEC 養殖管理ポータル」を東京海洋大学と開発した。2014年中にサービスとして提供する予定。

 水産養殖は一般的な漁業と比較し、特定の水産物において計画的な水揚げが見込めるというメリットがある。一方、事業開始に必要な高額設備投資、えさ代・光熱費などのランニングコスト、加えて後継者問題など課題も多岐にわたる。

 これらの解決のため、養殖事業者や研究機関とパートナーシップを結び、水産養殖の発展、消費者へ安心・安全な食を届ける仕組みとして新製品を開発。東京海洋大学の飼育ノウハウなどを基に、NECソリューションイノベータ社内にアワビの養殖設備を置き、実証実験を重ねて開発した。

 特徴としては、飼育業務の記録、飼育環境のモニタリングが行えるほか、水温や溶存酸素などの情報をセンサーでリアルタイムに収集することで問題を迅速に特定、問題発生次のアラート機能までを提供する。

メイン画面例
日誌画面例

 2014年中に製品化する予定で、価格は基本サービスが月額5万円からとなる見込み。提供開始後3年間で300団体への提供を目指す

 NECソリューションイノベータ株式会社は、NECソフトをはじめとするNECグループ7社を統合し、4月1日付けで創業した新会社。社会ソリューション事業を中心とする。

川島 弘之