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小浜市、クラウド漁業、KDDI、IoTを漁業に活用した「鯖、復活」養殖効率化プロジェクトを開始

 福井県小浜市、株式会社クラウド漁業、KDDI株式会社は20日、小浜市漁業協同組合および福井県立大学と共同で、IoTを活用して鯖養殖の効率化を図る「『鯖、復活』養殖効率化プロジェクト」を開始すると発表した。

 小浜市では、2016年から鯖の食文化の新たな展開で産業振興や誘客促進による地域活性化を目的として、「鯖、復活」プロジェクトを開始。2017年7月に、ICT/IoTの利活用による成功モデルの普及展開を図るため、地域の先導的な取り組みを推進する総務省の「情報通信技術利活用事業費補助金(地域IoT実装推進事業)」に、「鯖、復活」養殖効率化プロジェクトとして採択され、今回、公募によりクラウド漁業とKDDIらが受託者として決定した。

 プロジェクトでは、IoTを活用することで、漁業をデータ化し、リアルタイムデータに基づく効率的な養殖の実現を目指す。養殖いけすに、水温、酸素濃度、塩分濃度を1時間に1回測定可能なIoTセンサー「うみのアメダス」を設置し、モバイル回線を経由することで、船を出さずとも現地の状況を把握可能とする。さらに、給餌場所、給餌量、タイミングを、タブレット入力によって管理する「デジタル操業日誌」を導入し、漁師の経験と勘でなされているノウハウをデータ化する。

 導入時期は、2018年2月中旬から本格運用開始の予定。今後は、蓄積されたIoTセンサーによる外環境データと漁師のノウハウデータの相関を分析することで養殖の効率化を図り、後継者育成課題の解決に貢献していく。

プロジェクトの概要
「うみのアメダス」測定装置外観とセンサーイメージ
デジタル操業日誌