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東芝デジタルソリューションズ、社会インフラ・産業分野向け「IoTゲートウェイ装置」を発売

 東芝デジタルソリューションズ株式会社は13日、社会インフラ・産業分野向けに長期信頼性と耐環境性を高めたエッジコンピューティング製品「IoTゲートウェイ装置」の販売を開始した。

 東芝デジタルソリューションズでは、東芝IoTアーキテクチャー「SPINEX」を活用し、インダストリアルIoTの分野で、エレベーターや、大型発電機、工作機械、車両などの社会インフラ機器・産業機器を監視・制御するソリューションを推進している。

 IoTゲートウェイ装置は、社会インフラ機器・産業機器をネットワークに繋いで監視・制御する製品。社会インフラ機器・産業機器は長期に渡って稼働し、さまざまな場所に設置されるため、IoTゲートウェイ装置にはエッジ(現場)でのリアルタイム性を高める処理性能と、長期間の利用に耐える信頼性、製造現場などにも設置できる耐環境性が求められるとして、これらのニーズに対応する製品として開発した。

「IoTゲートウェイ装置」外観

 製品のCPUには新世代のIntel Atom E3900シリーズを採用し、エッジコンピューティングに必要な処理性能を提供。SPINEXに基づく東芝製のエッジソフトウェアと組合せることにで、IoTゲートウェイ装置上で監視制御対象機器の故障予兆を検出するなど、より高度なエッジ処理を実行できる。

 電解コンデンサーや冷却用ファンなどの短寿命部品の排除、長寿命部品の採用などにより、長期信頼性を確保。ヒートシンク構造筐体による放熱対策や、CPU周辺への補強板金配置による衝撃対策などにより耐環境設計を実現した。さらに、熱応力シミュレーションによる解析や、TCT(Thermal Cycle Test)、HALT(Highly Accelerated Life Test)などの信頼性試験を実施し、これら設計の有効性を確認したという。

 また、IoTゲートウェイ装置内部への直接アクセスにより、装置を不正解析・改ざんされるような脅威から装置を防御する、耐タンパ性設計を実施。不要な外部インターフェースを使用禁止にできる機能や、ストレージデータに対する不正参照や改ざんを防止するOSセキュアブート機能を実装し、CPUやメモリなど主要部品の電気信号を直接観測させない基板配線の内層化などを行った。

 製品ラインアップは、2Coreモデルと4Coreモデルの2種類。2Coreモデルは、CPUがAtom E3930(2コア、1.3GHz)、メモリが4GB。4Coreモデルは、CPUがAtom E3940(4コア、1.6GHz)、メモリが8GB。

 その他共通仕様は、ストレージが16GB/32GB SSD、OSがCentOS 7.4。本体寸法は155×55×155mm。内部インターフェイスはmini PCIe x1(3G/LTE/GPSオプション用)、外部インターフェイスは1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T対応のLAN×2、USB3.0(Type A)×2、RS-232C/RS-485(D-Sub 9pin)×1、HDMI×1、3G/LTE/GPSモジュール(国内向けオプション)。電源はDC 12-36V、ACアダプター(100/200V、50/60Hz)。