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AI技術でシステムの最適化・自律化を支援――、東芝のアナリティクスAI「SATLYS」

 東芝デジタルソリューションズ株式会社は30日、アナリティクスAI「SATLYS(サトリス)」を提供開始すると発表した。画像、センサーデータ、業務データなどを解析することにより、システムの最適化・自律化を支援できるという。

 東芝ではこれまで、自社のIoTアーキテクチャ「SPINEX(スパインエックス)」を支えるAIサービスとして、コミュニケーションAI「RECAIUS(リカイアス)」を展開してきた。これに対して今回発表されたSATLYSは、AI技術を活用し、高精度な識別、予測、要因推定、異常検知、故障予兆検知、行動推定などを実現する技術。AIモデルの最適設計と学習を行い、AI推論サービスを提供する。

 特徴は、大規模な画像分類や数万次元を超えるビッグデータ解析に対応するだけでなく、少数の学習データでも高精度な推論が可能なデータを自動生成できる点。また、異常要因の可視化による、直感的な説明性を提供するとした。

 なお、こうした技術は、東芝メモリの四日市工場における半導体製品の歩留監視、ドローンによる送電線異常検知などに展開されているほか、部品の余寿命予測、品質劣化の予兆検知、製造工程の不良要因分析、熟練者に代わる異常の自動判定など、さまざまな領域への適用も進められているとのことだ。

 東芝デジタルソリューションズでは、SATLYSによってIoT事業を加速し、東芝グループ全体でのIoT関連売上規模を、2016年の2000億円から2019年には3000億円へ拡大したい考えだ。

AI技術でシステムの最適化・自律化を支援――、東芝のアナリティクスAI「SATLYS」 東芝アナリティクスAI「SATLYS」の構成
東芝アナリティクスAI「SATLYS」の構成