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NTTデータ、政府向けのコミュニティクラウドサービス「OpenCanvas for Government」を提供

 株式会社NTTデータは25日、政府情報システムのクラウド活用を推進するため、金融機関向けクラウドサービス「OpenCanvas」をベースとした、政府向けのコミュニティクラウドサービス「OpenCanvas for Government」を2021年2月に提供開始すると発表した。

 OpenCanvas for Governmentは、クラウドの特徴であるコスト削減やアジリティ向上、スケーラビリティ確保の要件から、高信頼・高可用性の要件まで幅広く対応することで、最適なプラットフォームを提供できるコミュニティクラウドサービス。

 これまで主に金融機関向けに提供してきたOpenCanvasをベースにすることで、金融機関や他社クラウドとの連携、先進的なデジタル技術を活用したマルチクラウドマネジメントサービス、お客さまの個別要件への柔軟な対応を可能にするとともに、社会基盤を支える政府情報システムに求められるより高いセキュリティや運用品質を提供する。

 また、公共機関において、さまざまな民間クラウドサービスをシームレスかつ安全・安心に活用できる「Digital Community Platform」における基盤のラインナップと位置付けており、Digital Community Platformと組み合わせても利用できる。

OpenCanvas for Governmentの位置づけ

 WebサーバーやAPサーバーなどのアジリティ・スケーラビリティが重視されるSoE領域と、DBサーバーやファイルサーバーなどの高信頼・高可用性が重視されるSoR領域の構内接続に対応。コストを抑えつつ、高いアジリティ・スケーラビリティと高い信頼性・可用性をバランスよく組み合わせられる。

 Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azure、他社クラウドを自在に組み合わせたマルチクラウド環境に対応。政府の構想するAPIにも対応を予定する。全国の銀行ネットワークとの接続、銀行系APIをあらかじめ用意し、初期投資することなく、官民連携による事業の拡大に活用できる。

 先進技術を活用し、運用の標準化・共用化にも対応。顧客の要件に応じて、料金を抑えつつ、NTTデータがこれまで培った運用ノウハウと高度な運用技術を組み合わせた最適なマネジメントサービスを提供する。

 顧客要件を満たす機器などの持ち込みや、OS・ミドルウェアへのパッチ適用タイミングなどについて柔軟に対応可能。さらに、従来のクラウドサービスでは顧客の責任となる、OS・ミドルウェアの動作まで保証する。

 災害リスクに備え、環境にも配慮した国内限定のデータセンターを活用し、政府情報システムに求められる高い透明性と安全性、省庁固有の特殊要件に対応可能。また、専用区画・要員による運用品質を提供する。

 NTTデータでは今後、OpenCanvas for Governmentサービス上で、行政機関と金融機関の連携によるキャッシュレスサービスをはじめとした、新たなデジタルサービスの提供を予定するなど、官民の魅力あるサービスの創出に寄与すると説明。また、政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)に対応を予定する。