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2017年第3四半期の国内サーバー市場規模は前年同期比17.5%増の1196億円、IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は21日、2017年第3四半期(7月~9月)の国内サーバー市場動向を発表した。2017年第3四半期の国内サーバー市場規模は前年同期比17.5%増の1196億円、出荷台数は前年同期比1.5%増の13万4000台。

 2017年第3四半期の国内サーバー市場は、2四半期連続で出荷額が前年同期比でプラス成長となった。前年同期比で2桁パーセントのプラス成長となったのは、2015年第2四半期以来、9四半期ぶり。

 内訳では、メインフレームは金融や製造向けの大型案件があったことから、出荷額が前年同期比105.5%増の184億円となった。x86サーバーは、出荷額が前年同期比11.3%増の924億円、出荷台数が前年同期比1.4%増の13万2500台で、クラウドサービスベンダーをはじめ、通信、製造、官公庁、文教向けに大口案件があったことなどがプラス成長の要因になったとしている。

 その他のサーバーについては、出荷額が前年同期比10.3%減の88億円となった一方、出荷台数は前年同期比19.8%増の1407台となった。前年同期にあった、単価の高いビジネスサーバーの大型案件の反動で平均単価が低下したことから、出荷台数はプラス成長になったものの、出荷額はマイナス成長になった。

 IDC Japanエンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊雅行氏は、「国内サーバー市場は、2四半期連続でプラス成長となった。クラウドサービスベンダー向けを中心に出荷が好調であったことに加えて、企業の更新需要を中心としたトラディショナルIT(クラウドではない)向けの出荷も底堅かった。しかし、トラディショナルITは、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の進展によるクラウドシフトで、今後、マイナス成長になるとIDCはみている。ITベンダーは、既存顧客のニーズを的確に捉え、収益性が相対的に高いトラディショナルITにおけるビジネスの最大化を図るとともに、成長性が高いDX実現に向けた案件で新規ビジネスの開拓を行っていく必要がある」と述べている。

 ベンダー別出荷額のシェアでは、富士通が26.4%で首位を獲得。メインフレームに金融向けの大型案件があり、x86サーバーも文教向けの大口案件などがあり、プラス成長となった。2位はNECの19.8%で、x86サーバーはマイナス成長だったが、メインフレームは製造と官公庁向けの大型案件がありプラス成長となった。以下、3位は日本ヒューレット・パッカード(14.3%)、4位はデル(7.4%)、5位はIBM(6.0%)となっている。

2017年第3四半期 国内サーバー市場ベンダーシェア【出荷額】(出典:IDC Japan)