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2016年の国内サーバー市場規模は前年比12.8%減の4421億円、IDC Japan調査
2017年3月30日 06:00
IDC Japan株式会社は29日、2016年の国内サーバー市場動向を発表した。2016年の国内サーバー市場規模は4421億円で、前年から12.8%減少。出荷台数は51万8000台で、前年から7.8%減少した。
2016年の国内サーバー市場については、x86サーバー、メインフレーム、その他のサーバーの全ての製品分野で、出荷額と出荷台数ともに前年からマイナス成長となった。国内サーバー市場の出荷額は、2013年以降、3年間プラス成長だった。また、x86サーバーの出荷額、出荷台数がともにマイナス成長となるのはリーマンショック以降、7年ぶりとなる。
メインフレームとその他のサーバーの出荷額は、2桁台のマイナス成長となり、前年にあった官公庁や金融向け大型案件の反動が要因になったと分析。官公庁や金融ではメインフレームの上位機種を採用するケースが多く、その更新需要が一巡しつつあるとみている。
IDC Japanエンタープライズインフラストラクチャ リサーチマネージャーの下河邊雅行氏は、「メインフレームやその他のサーバーのマイナス成長に加えて、x86サーバーがマイナス成長となった背景にはサーバーリソース集約の加速がある。クラウドサービスの台頭により、ITバイヤーのコンピュート処理を、クラウドベンダーのサーバーが代替するケースが増えている。クラウドベンダーは、サーバーの利用効率を高め、きめ細かいリソース利用状況を料金に反映することでサービスの差別化につなげている。今後、国内サーバー市場が成長するためには、ニューワークロードを創造し、クラウドベンダーでのサーバーリソース集約効果を上回る、新たなコンピュート処理の需要喚起が必要である」と述べている。
ベンダー別の出荷額では、富士通が首位となった。メインフレームとその他のサーバーは2桁台のマイナス成長だったが、文教や医療分野での大口案件が貢献し、x86サーバーがプラス成長となった。2位はNECで、メインフレームとその他のサーバーは前年の大型案件の反動で2桁台のマイナス成長となり、x86サーバーも前年の大口案件の反動でマイナス成長となった。
3位は日本ヒューレット・パッカードで、x86サーバーは2桁台のマイナス成長だったが、その他のサーバーは2桁台のプラス成長となった。4位は日立製作所で、x86サーバーは2桁台のマイナス成長、メインフレームはマイナス成長だったが、その他のサーバーでは3桁台のプラス成長となった。5位はデルテクノロジーズとIBMで、デルテクノロジーズはx86サーバーがプラス成長、IBMはメインフレームとその他のサーバーともに2桁台のマイナス成長となった。
出荷台数ベースでは、1位がNEC、2位が富士通、3位が日本ヒューレットパッカード、4位がデルテクノロジーズ、5位が日立製作所の順となった。また、ODM Directの出荷台数は前年比5.8%のマイナス成長となったが、昨年同様に、上位ベンダーに相当する規模となった。