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日立、IoTプラットフォーム「Lumada 2.0/Jサービススタック」を国内向けに提供開始

 株式会社日立製作所(以下、日立)は25日、IoTプラットフォーム「Lumada」のアーキテクチャーをもとに国内外で開発したソフトウェア群と、ソフトウェア群を組み合わせたデータ利活用システムの開発やデータ運用を支援するサービス、日立が培ってきたノウハウを活用したSaaSビジネス基盤などを「Lumada 2.0/Jサービススタック」として体系化し、国内向けに順次提供を開始すると発表した。

 日立では、日本市場においては、まずデータの収集や可視化などからIoT活用をスモールスタートし、生産性や売上の向上などの効果を見ながら、それに合わせてシステムの機能や規模を拡張していくことが求められていると説明。こうしたニーズを受け、Lumada 2.0に国内で開発したソフトウェアを加え、サービスと組み合わせて提供することで顧客のデータ利活用を促進する。

日立、IoTプラットフォーム「Lumada 2.0/Jサービススタック」を国内向けに提供開始 Lumadaのアーキテクチャー
Lumadaのアーキテクチャー
日立、IoTプラットフォーム「Lumada 2.0/Jサービススタック」を国内向けに提供開始 Lumada 2.0/Jサービススタックの主な構成
Lumada 2.0/Jサービススタックの主な構成

 Lumada 2.0/Jサービススタックは、「OTデータ収集基盤」やイベント駆動型フレームワーク「Hitachi Application Framework/Event Driven Computing(以下、HAF/EDC)」、データ統合・分析基盤「Pentahoソフトウェア」などを含めた国内向けのLumada 2.0/Jソフトウェアと、これらのソフトウェアを用いたデータ利活用システムの開発・導入・運用を支援するデータレバレッジサービス、SaaSビジネス基盤などから構成される。

 データレバレッジサービスにより、これまで多大な時間を要していたデータ収集・加工処理などの工程をパターン化することで、効率的なシステム開発が可能となり、迅速なIoTシステムの立ち上げを支援する。コンポーザブルなサービススタックを提供することで、既存システムへのアドオンも容易に行える。さらに、コーディングせずにアプリケーション開発やカスタマイズが可能となる「Node-RED」ベースのPoC向け開発環境を実現し、今後、大幅な開発期間の短縮が期待できるとしている。

 また、HAF/EDCにより、リソースが空いているサーバーによる自動負荷分散処理が可能となり、IoT接続機器から発生する大量データを短時間で処理できる。データ規模拡大時には、サーバーを追加するだけでクラスタ構成を自動的に拡張でき、サービスを止めることなくシステムを拡張でき、仮説検証環境から本番環境へのスムーズな移行を支援する。

 さらに、日立がこれまで培ってきたノウハウを活用したSaaSビジネス基盤により、ユーザー認証や課金管理、アプリ監視などサービスビジネスに共通的に必要となる機能を提供し、迅速な新サービスの創出や運用をサポートする。

 日立では、11月1日~2日に東京国際フォーラムで開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2017 Tokyo」において、Lumada 2.0/Jサービススタックを紹介する。