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日立、多品種少量生産工場において作業進捗見える化と作業改善を支援するシステムを提供

 株式会社日立製作所(以下、日立)は31日、IoTを活用し、製造現場において作業進捗をリアルタイムに見える化する「進捗・稼働監視システム」と、対策優先度の高いボトルネック作業の早期改善を支援する「作業改善支援システム」を、7月より提供すると発表した。システムは、日立のIoTプラットフォーム「Lumada」の産業分野向けソリューションコアとして、多品種少量生産工場における生産リードタイムの短縮を可能にする。

 日立では、情報制御機器・システムを多品種少量で設計・製造する大みか事業所(茨城県日立市)において、IoTを活用した高効率生産モデルを2016年10月に確立し、代表製品の生産リードタイムを約50%短縮した。この成果を基に、作業進捗の見える化と作業改善の支援について、さまざまな製造現場に適用できるよう汎用性を高め、システムとして製品化した。さらに、大みか事業所で生産改革に従事してきたエンジニアによるコンサルティングサービスや、同事業所でのIoT適用事例を紹介する研修サービスも提供する。

 進捗・稼働監視システムは、生産ラインで収集・蓄積した製造実績データを活用し、工程遅延の原因となるボトルネック作業や、作業能力の過不足などを現場リーダーがひと目で分かる形式で一元的に可視化することで、生産リソースの最適配置など、納期遅延へのタイムリーな対策・改善を促進する。

 システムは、RFIDなどから収集したデータと作業指示画面に基づいて工程ごとに要した時間を自動収集するデータ収集機能と、全工程の計画との乖離やボトルネック作業、作業能力の過不足などを一元的に可視化する、作業進捗状況を見える化する機能を備える。

 作業改善支援システムは、優先的に対策すべきボトルネック作業に関して、作業映像と作業指示図を自動的に抽出して同時に表示することにより、作業改善を容易にし、作業改善サイクルを短縮する。

 作業エリアに設置した複数台のカメラにより作業内容や周辺環境を撮影し、進捗・稼働監視システムにより見える化した全ての作業内容の中から、実際の作業時間と目標作業時間の差分をもとに、改善が必要な作業の映像と指示図を自動で抽出する。

 ソリューション導入コンサルティングサービスでは、大みか事業所で生産技術に携わり、IoTを活用した高効率生産モデルを構築してきたエンジニアによる専任コンサルティングチームにより、ソリューション導入による効果の最大化を図るため、顧客が抱える課題の抽出や生産性向上のための施策提案などを行う。また、大みか事業所で運用している、多品種少量生産におけるIoTを活用した高効率生産モデルの概要について、実例を含めて紹介する研修サービスも提供する。

 進捗・稼働監視システム、作業改善支援システム、ソリューション導入コンサルティングサービスの価格は個別見積もり。研修サービスの価格は5万4000円(税込)。

 日立では、今回提供を開始するソリューションコアに加えて、「Lumada」の産業分野向け「生産計画最適化ソリューション(Production Planning Optimization)」のラインアップを順次拡充していくとともに、IoTを活用してEnd to Endの視点でサプライチェーンと生産活動をデジタル化して最適化を図る「Optimized Factory」を製造業の顧客に提供すべく、顧客との協創や自社工場での実証に取り組んでいくとしている。