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日立、オールフラッシュストレージのハイエンドモデル「VSP F1500」

データの重複排除・圧縮機能を搭載

 株式会社日立製作所(以下、日立)は26日、「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)ファミリー」のラインアップに、オールフラッシュストレージアレイのハイエンドモデル「VSP F1500」を追加すると発表した。同日より、全世界で販売開始する。

 VSP F1500は、既存のオールフラッシュアレイ「VSP Fシリーズ」の最上位に位置付けられるストレージ製品。大容量(14TB)の独自開発フラッシュモジュール「Hitachi Accelerated Flash(HAF) DC2」を採用し、システムの導入や運用にかかるコストを抑えながら、高い信頼性とデータアクセス性能を提供するという。

VSP F1500

 また、サーバーやアプリケーションに対し、複数のストレージ装置を仮想的に1台に見せることが可能なため、拠点をまたがるシステムの二重化環境などにおいて、正副両方のストレージ装置でデータへのアクセスが可能になり、業務の生産性を向上するという。さらに、万一の被災時も正副のシステム間の切り替えが高速になるなど、サービス継続性の面でもメリットを提供する。

 仮想化機能では、機種の異なる複数のストレージを仮想的にVSP F1500のリソースとして利用することも可能で、業務単位で導入した複数のフラッシュストレージを仮想的にVSP F1500のリソースとして有効活用できるとのこと。

 あわせて今回は、「VSPファミリー」のOSである「Hitachi Storage Virtualization Operating System(SVOS)」を強化し、データの重複排除機能と、HDD/SSD向けの圧縮機能を搭載している。フラッシュモジュールの「HAF DC2」が持つ独自の圧縮機能と組み合わせると、従来比1/5以下に容量を削減できるという。

 また同時に、HDDとフラッシュメモリを組み合わせて利用するハイブリッド型の「VSP G1500」も製品化され、既存のストレージ環境がHDDを中心とした構成の場合にも、段階的なフラッシュ環境への移行を行えるように支援する。

 VSP F1500の価格は、キャッシュが256GiB、システム物理容量が約28TBからの構成で2億2223万4000円(税別)から。VSP G1500は、キャッシュが32GiB、システム物理容量が約28TBの構成で3億4803万6000円(税別)から。

 ソフトウェア製品では、ITインフラ運用自動化ソフトウェア「Hitachi Automation Director」を強化し、REST APIによるストレージ運用の自動化に対応させたほか、年単位での詳細な稼働情報を用いた性能分析を行う「Hitachi Data Center Analytics」の機能を取り込んだITインフラ性能監視・分析ソフトウェア「Hitachi Infrastructure Analytics Advisor」により、システム運用における構築、運用・監視の各フェーズで、運用コストの低減を支援するとした。

 価格は、Hitachi Automation Directorが月額45万6000円(税別)、Hitachi Infrastructure Analytics Advisorが月額108万5000円(税別)で、いずれも12月22日の出荷開始を予定する。

 さらに日立では、ストレージシステムの導入前アセスメントサービス「Hitachi Virtualized Storage Assessment service」も強化し、既存ストレージからフラッシュストレージへの迅速な移行と投資コストの最適化を支援する。このほか、システム導入後の稼働状況を監視し、問題発生を未然に防ぐ「プロアクティブ稼働診断サービス」を提供開始し、運用効率の向上を図るとのこと。価格は両サービスとも個別見積もり。