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10GbE対応製品の市場は中小企業にも拡大、NETGEARのSMB向け製品説明会
2016年9月13日 17:50
ネットギアジャパン合同会社は、9月2日に発表した中規模オフィス向けNASの新モデルなど、中堅・中小企業(SMB)向け製品に関する説明会を開催した。
米NETGEARの副社長でSMBプロダクトラインマネージャーのRichard Jonker氏は、SMB向けの製品は企業の成長後も使える製品でなければならず、一方で多くの中小企業にはIT部門はないため、扱いやすい製品であることも求められると説明。NETGEARはこうしたニーズに向け、エンタープライズクラスの製品をSMB向けに、適切な価格で提供しているとした。
新製品のデスクトップ型6ベイNAS「ReadyNAS 526X」「ReadyNAS 626X」や、新製品のラックマウント型12ベイNAS「ReadyNAS 3312」「ReadyNAS 4312S」「ReadyNAS 4312X」も、こうした用途に対応する製品で、大容量データを取り扱う中小規模オフィスに適しているという。10GBASE-T×2ポートを備え、CPUには最新のサーバー用プロセッサを搭載し、性能を強化。さらに、階層のファイル保護機能によるデータの保護機能といった、エンタープライズクラスの製品に搭載されている機能を、すべて無償で提供しているとした。
Jonker氏は、大容量のファイルをやりとりする必要があるオフィスや、高速かつ頻繁なバックアップが必要な環境など、SMBに関しても10GbE対応製品の市場があると説明。また、10GbE対応製品では、既存の製品にインターフェースとして10GbEを付ければよいというものではなく、新製品では十分なパフォーマンスを出すために設計をすべて見直し、あらゆる部分を高速化しており、こうした点が競合製品との違いだとした。
さらに、新機能として、ディザスターリカバリーのためのソリューション「ReadyDR」を近日中に提供する予定であることを公表した。NAS、SAN、仮想環境で使用でき、レプリケーション元と先で異なる機種を指定可能。常に同じデータを複数箇所に保存ができる、完全自動のソリューションとなる。機能はReadyNASのOSの新バージョンで提供され、ユーザーは無償で利用が可能。機能は現在開発中で、既に英語版では利用できるが、9月または10月発表のファームウェアで正式な機能となり、日本語版でも利用できるようになるという。
10GbE対応の必要性については、IoT機器が生成するデータが必要とする帯域は18カ月ごとに倍になるという分析や、中小企業の100%が10GbE対応LANスイッチを今必要としているか、近い将来必要になると回答しているアンケートを紹介。サーバー仮想化やiSCSI SANなどの技術がネットワーク高速化の必要性を高めており、SMBもこの流れに乗っているとした。
また、10GbE対応スイッチ製品は、以前は高額でSMBには手を出せない価格帯だったが、NETGEARが価格を5分の1にしたことで普及が進んでいると説明。10GbE対応スイッチ製品についてはメーカーの参入が進んでいないこともあって、NETGEARはこの製品分野で85%のシェアを獲得しており、「日本の企業にも参入してほしいが、我々の方が4年は先行しており、あまりいい結果にはならないと思う」と語った。