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自然言語による指示でクラウドインフラを管理 「IaC」のPulumiがAIエージェント「Neo」発表
2025年9月22日 11:27
クラウドインフラ管理者を救うか
現在のクラウドインフラ管理には、システムの複雑化、専門的人材不足、セキュリティとコンプライアンスの維持など多くの課題がある。NLCAが実現するインフラ制御は、これらへの回答として期待されている。
Pulumiの出資者であるTola CapitalのマネージングディレクターSheila Gulati氏は「開発者チームがAI導入を急ぐ一方で、プラットフォームチームはインフラ需要の管理で手一杯の状態だ。量と速度の両方で危機的な状況になる」とGeekWireに述べている。
こうした中、プラットフォームエンジニアリングは脚光を浴びている。Gartnerは「2026年までに大規模組織の80%がプラットフォームエンジニアリングチームを設立する。これは2022年の45%からの増加となる」と予測している。
だがAIの能力に依存するNLCAには、信頼性の担保という課題もある。WebProNewsは「重要なインフラにおいて、AIへの過度な依存について警告する声もある」とし、「自動化が引き起こす潜在的リスク」を挙げている。
NLCA市場での先行者はPulumiだが、競争は激化している。IaC最大手のHashiCorpは今年2月、IBMによる約64億ドルの買収が完了し、管理ツールTerraformとRed Hat Ansibleとの統合を進めている。AWS CloudFormationは大幅な高速化を実現し、Google CloudはTerraformベースのInfrastructure Managerを推進している。
Duffy氏自身、「Neoが普及すれば大きな競争が起こるだろう」と予想している。
SiliconANGLEは、「NeoはHashiCorpのTerraformやAWS、Google Cloudの新興AIツールなどのイノベーターがひしめく分野に参入することになる」と記す。その先には、クラウドインフラ管理の大きな進化が始まろうとしている。