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CAC、開発AIエージェント「AZAREA Agent+」を用いたシステム開発自動化サービスを提供

 株式会社シーエーシー(以下、CAC)は5日、システム開発自動化ソリューション「AZAREA Agent+(アザレア エージェントプラス)」を用いてシステム開発作業を省力化するサービスを開発したと発表した。

 「AZAREA Agent+」は、CACが独自に開発した、システム構築に特化したマルチAIエージェントツールで、グラフィカルに定義された開発ワークフローに基づき、AIエージェント群が協調しながら自律的にタスクを実行する仕組みを備えている。要件定義から設計書、ソースコード、テストケースまでをカバーし、各工程でタスクの自律的実行や成果物の自動生成が可能。また、CACのローコード開発基盤「AZAREA Gene」ともシームレスに連携でき、開発プロセス全体の効率化と自動化が可能な点も特徴という。

 CACが今回発表したサービスでは、この「AZAREA Agent+」を利用し、要件定義から設計、実装、テストに至るシステム開発の各工程で、AIエージェントが自律的にタスクを実行・支援する。これにより、各企業が抱えるIT人材不足や特定技術者への依存といった課題に対応し、システム開発の生産性と品質の向上に寄与するとした。

 具体的には、要件定義情報をインプットとして、AIエージェント群が自律的に協調し、機能仕様書、DB設計書(テーブル定義、CRUD図など)、画面UIデザイン、画面遷移図などの各種設計案を自動生成する仕組みを搭載した。

 さらに、AIが生成した設計定義に基づき、ローコード開発基盤「AZAREA Gene」がAPIや主要ロジックのコードを自動生成する。AIが設計書からテストケースやテストデータも自動生成するので、実装からテストまでの工程もシームレスに自動化できるとのこと。

 また、従来は膨大な時間をかけて人間が行っていた、「DB定義書と設計書の項目不一致」や「設計書内の記述不足」といった整合性チェックもAIが支援可能。不一致箇所を正確に指摘することで、レビュー工数を短縮するとともに、設計者のスキルに依存しない、均一で高い品質を担保するとしている。

 加えて、AIによる自動化フローの途中で、開発者がAIの生成物を確認し、修正指示(フィードバック)を入力できる「Human-in-the-Loop」の仕組みも導入されている。これにより、AIの完全自動化によるブラックボックス化を防ぎ、人間の知見を反映させながらプロセスを適切に制御して、成果物の品質を高められるとのこと。

 CACでは、このサービスの仕組みをCACグループ全体へ展開するとともに、「AZAREA Agent+」を企業向け内製化支援ソリューションとしても提供していく予定だ。