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自然言語による指示でクラウドインフラを管理 「IaC」のPulumiがAIエージェント「Neo」発表

 「インフラ・アズ・ア・コード(IaC)」スタートアップのPulumiが、自然言語でクラウドインフラを制御するAIエージェントを発表した。PulumiのIaC基盤の上に構築したもので、エンタープライズグレードのクラウドインフラ管理を自動化できるという。AIで自然言語によるソフトウェア開発は急増したが、インフラ管理にはまだその波は到達していない。新たな潮流が起こるのだろうか。

160以上のインフラの自動管理に対応

 Pulumiは2017年、元Microsoftの開発者で、OS開発プロジェクト「Midori」に携わったJoe Duffy氏が共同創業した。NVIDIA、BMW Groupなど3700社を超える顧客を抱え、ダウンロード数は週100万回以上に及ぶという。2023年には4100万ドルのシリーズC資金調達を実施し、累計調達額は9900万ドルとなった。昨年、「Pulumi AI」としてIaC向けのAIを発表している。

 Neoは、PulumiのIaC基盤の上に構築されたAIエージェントで、製品開発では、Amazon Web Services(AWS)との戦略的パートナーシップも重要な役割を果たした。同社のAIエージェントデプロイツール「Amazon Bedrock AgentCore」を活用して構築されており、エンタープライズレベルでの運用を可能にした。

 AWS、Azure、Google Cloudをはじめ160以上のインフラやサービスに対応。またMCP(Model Context Protocol)サーバーを介して、Claude Code、Cursor、VS CodeなどのAI開発ツールから操作できる。Pulumiは「業界初のプラットフォームエンジニアリングAIエージェント」をうたっている。

 CEOを務めるJoe Duffy氏は「数日から数週間かかるインフラのプロビジョニング、セキュリティ、コンプライアンス作業を自動化できる」と説明し、Pulumi Neoを「チームの延長」と表現している。