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Xからのユーザー大量流出 ソーシャルメディアに地殻変動

Blueskyの吸引力

 ユーザーの大量離脱は、Xの代替サービスへの流入となって表れている。オープンソースのSNSであるMastodonの創業者Eugen Rochko氏は、10月と比較するとiOSとAndroidアプリのダウンロードがそれぞれ47%、17%増加、新規登録は27%増の9万に上ったと報告している。

 そんな中で、新たに注目を浴びたのがBlueskyだ。Blueskyとは一体どのようなソーシャルプラットフォームなのだろう。

 Blueskyは、Twitter共同創業者のJack Dorsey氏がTwitter在籍中に開始したプロジェクトを源とする。2019年に分散プラットフォームを作ろうと開発して、オープンソースとして公開した「AT Protocol」だ。

 BlueskyがTwittterから独立したのは(Musk氏の買収前の)2021年で、CEOにはエンジニアのJay Garber氏が就任した。招待制としてスタートしたのが2022年末。2024年2月から誰でも利用できるようになった。現在、Dorsey氏はBlueskyを去っている。

 Blueskyは分散型であるためユーザーが自分でサーバーを構築することも可能だ。中央集権的なアルゴリズムを持たず、ユーザーがフィードをカスタマイズできる機能、ブロック機能なども備える。

 なお、先述のSwiftファンの大量移行には仕組みがある。ファン向けにBlueskyへの移行支援ツールを提供するswifties.socialというサイトが立ち上がったためだ。Bluesky開発者が作成したドメインからサブドメインハンドルを取得できるツールで、8月にXがブラジルでのサービス停止を命じられたあと、急増したという。