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VMwareが製品群を大改組して2本に集約 顧客やパートナーは……

 BroadcomによるVMwareの買収完了から2カ月。“VMware by Broadcom”の方向性が少しずつ見えてきた。同社は製品を2つに絞り、永続ライセンスを廃止することを正式発表した。VMwareの製品は無償も含めて非常に多くの環境で利用されている。ドラスティックな変更でユーザーには大きな影響が出そうだ。

製品は2つに集約、永続ライセンスの提供は終了

 1月22日、VMware by Broadcomは、公式ブログで今後の製品体系を発表した。それによると、製品は「VMware Cloud Foundation(VCF)」と「VMware vSphere Foundation(VVF)」の2本に集約される。また、提供形態でも永続ライセンスは廃止し、2製品はサブスクリプション形式のSaaSとして提供される。

 VCFは、vSphere、vSAN、NSXとAriaによる管理とオーケストレーションを提供するフルスタックのインフラを利用したい顧客向け。VVFはvSphere環境を利用するデータセンター最適化のためのソリューションとしており、Tanzu Kubernetes Grid、Aria Operationsなどが含まれる。

 少数台のサーバーを仮想化するなどのベーシックな要件向けには、vSphere StandardやvSphere Essentials Plus Kitをサブスクで利用できるとしている。

 VMwareは、これまで多数のスタンドアロン製品を提供していたが、それらはVCFとVVFのアドオンになる。一方で、無償版の「VMware vSphere Hypervisor」(VMware ESXi)など、VCF/VVC/アドオンの置き換えが「なし」となる製品は50以上ある。今後は、どのような形でも利用できなくなるということだ。

 その約1週間前には、マルチクラウド環境運用の管理ソリューション「VMware Aria」の提供を打ち切ることを明らかにしていた。AriaがVCFとVCCに組み込まれるためで、パートナーはVCF上にSaaS管理サービスを構築できるなどのメリットがある、とVMwareは説明している。