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VMwareが製品群を大改組して2本に集約 顧客やパートナーは……

「われわれが知っているVMwareはもういない」

 買収が完了した2023年11月以来、VMwareは少しずつ今後の製品体系を明かしてきた。

 同社でクラウドインフラ担当プロダクトマーケティング・ディレクターを務めるRick Walsworth氏は「この2年間、VMwareはポートフォリオを合理化、簡素化してきた。同時に、永続ライセンスからサブスクリプションへの移行を進めてきた」と、突然の変更ではないことを強調している。実際、VMwareは、永続ライセンスの終了などの計画を2023年12月に明らかにしていた。

 変更による顧客への影響はさまざまだろう。

 例えばライセンスの変更。The New Stackは、サブスクリプションモデルが短期的には安価だが、長期的には高額になるという特徴を示唆しながら、次のように記す。「VMwareの顧客は、年間保守費用を必要とする一部のインフラアプリケーションについて永続ライセンスを払ってきた。だがいま、Broadcomの下で、さらに高額なサブスクリプション料金を課されるのではないかと心配している」

 The Registerは「VMware by Broadcomのキャッチフレーズは『ポートフォリオの簡素化で、VMwareへの投資からより多くの価値を引き出し、新しいイノベーションのデリバリーを加速する』だ。しかし、顧客はどちらの結果もまだ体感できていない。実際、われわれの元には、VMware製品のコストが実質的に上昇したというユーザーの声が多数届いている」と述べている。

 また、サブスクの影響として、機能していないITインフラから顧客が抜け出せなくなること、VMwareを扱うSIerなどのパートナーにも影響が及ぶこと、にも触れている。

 Oxide Computerの共同創業者兼CTOのBryan Cantrill氏は「Broadcomは通常の企業とは異なる。われわれが知っているVMwareはもうない。従業員も、顧客もそれを知っている」とコメントしている。