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クラウドは問題修正の年になる 2023年トレンド予想

メタバースが職場環境に?

 クラウドについて少し気になる予想もある。Gartnerは恒例の戦略アドバイス「2023年およびそれ以降に向けた戦略的予測」で、中期的な展望をまとめているが、その中にこういうものがある。「強力なクラウドエコシステムが、2025年末までにベンダーの30%を統合する。顧客の選択肢は狭まり、ソフトウェアの行く末を左右する」

 現在、クラウドのエコシステムは、CSP(クラウド事業者)やISV(独立系ソフトウェアベンダー)のツールを統合しているが、ほとんどは未熟で不完全なものになっているという。このため、これらを取り混ぜた開発が進められているが、時間がたつにつれCSPのツールが有用性を高め、ISVのツールに取って代わるというものだ。

 CSPのツールの改善で、市場投入までの時間短縮、コスト削減などメリットも多いが、同時に大型CSPの寡占化がさらに進み、ユーザーの自由度が減少するという長短二面がある。

 Gartnerの予想はテクノロジー業界全般を対象にしたものだが、最初に挙げているのはメタバースだ。

 「2027年までに、完全な仮想ワークスペースが企業のメタバースへの投資増加の30%を占め、オフィス体験を再創造する」というもので、メタバース内で働くことが次第に広まってゆくとの見方だ。

 AIやデータに関する多数の著書を持つBernard Marr氏も、メタバースが2030年に世界経済に5兆ドルの経済効果を与えるという予想を引用しながら、メタバースで注目すべき分野を「働く環境」と記す。「2023年には、より没入型のミーティング環境が整うと予測する。会話、ブレーンストーミング、共同制作などができる場所だ」と述べ、この分野の伸長を予想する。

 なお、年末にかけて吹き荒れた人員削減については、「労働力が不安定であることから、40%の組織が2025年までに重大なビジネス損失を報告する。人材の獲得から回復へと人事戦略の転換を余儀なくされる」とGartnerは予想している。