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Googleが国防総省の次期クラウド入札参加へ 再び従業員からの懸念も

 Googleが米国防総省(DoD)のクラウドプロジェクト「JWCC」(Joint Warfighting Cloud Capability)に参加することになった。契約を目指すのは、同社のほか、AWS、Microsoft、Oracleの計4社。だが、GoogleはAIの兵器への利用に協力しないことを内部規定で定めている。従業員から懸念の声も出ていたようだ。

意欲見せるGoogle Cloud

 「もしJWCCの入札への声が掛かれば、もちろん参加する」。2019年からGoogle Cloudを率いているThomas Kurian氏は、今月12日付のブログでこう述べている。

 同社はAIの軍事利用に慎重な姿勢をとってきた。2018年、DoDから請け負って2年間取り組んだAI画像解析開発の「Project Maven」から撤退。武器への技術提供の禁止などを含む自社AI原則を定めた。社内からProject Mavenへの強い反対が起こったことを受けたものだ。その後、JEDIの入札からも手を引いた。

 一方JEDIは今年7月に白紙になった。当初の構想から大きな環境の変化があったためとして、新たに後継プロジェクトのJWCCが始まった。JEDIは、単一ベンダーで10年間、100億ドルの“1社総取り”プロジェクトだったが、JWCCはマルチベンダーになり、契約期間もJEDIの半分という。

 そしてDoDは11月19日、AWS、Microsoft、Google、Oracleの4社をJWCC契約に正式に招待した。Federal News Networkなどが伝えている。Kurian氏のブログから1週間後のことだ。

 プロジェクトの発表時点では、要件を満たすのはAWSとMicrosoftの2社だけとみられていたが、GoogleとOracleが加わったことになる。新しい契約は2022年度第3四半期(4~6月期)までに最終決定する予定だ。

 Google社内ではJWCC参加に向け、議論が起こったようだ。ブログ掲載の日、CEOのSundar Pichai氏も参加した全社ミーティングが開かれ、JWCCに向けた会社の考えが説明された。