Infostand海外ITトピックス

「Pathways」とは Googleが期待する次世代AI

より脳の働きに似たモデル

 Pathwaysは、Googleの公式ブログが初登場ではない。Dean氏は8月はじめに開催された「TED Conference」に登壇。「AIは人間が思うほど賢くない。だが、賢くなりうる」と題した講演で、このアイデアを披露していた。ブログと合わせることで、Pathwaysの姿がより理解できるだろう。

 講演の中でDean氏はニューラルネットワークの登場までの歴史を概説しながら、従来のモデルには次の3つの問題があると指摘している。

「通常、1つのことしかできないよう訓練される」
「多くは1つの感覚に焦点を当てている」
「密度が高く、非効率的である」

 ディープラーニングは、データのパターンから学習して、識別、分類、合成などのタスクで優れた性能を発揮する。しかし、現状、多くは単機能で、それぞれトレーニングにとてつもなく手間がかかる。

 また、簡単なタスクにも全ネットワークを動員するエネルギー食いだ。Pathwaysは、「与えられたタスクに対してネットワークの関連する部分だけが作動する」という特徴も備える。従来のモデルが「密」な動作をするのに対し、「疎」な動作になるということで、省エネ性能に優れるという。

 コンセプトを説明するアニメーションは、一つのニューラルネットワークに、種類の異なるタスクが与えられ、それぞれに対してネットワークの一部だけが働いている様子を見せている。

 この仕組みは、哺乳類の脳の働き方にも似ているという。脳はさまざまなタスクに特化した部分を持つが、状況に応じて、ごく一部だけを呼び出して処理している。

 Pathwaysの名称の意味は説明されていないが、特定の経路(pathway)がタスク別に呼び出されて活性化する。このことが由来になっているのだろう。