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Greene氏が退任 Googleクラウド部門で突然のトップ交代

Google Cloudが抱える課題

 The Motley Foolは、Google Cloud事業の課題として、(1)市場のポジション、(2)プライバシーへの懸念、(3)人材流出――を指摘する。

 市場のポジションは、AWSとMicrosoftとの差だ。Google Cloudの2018年第1四半期の売り上げが10億ドルであるのに対し、AWSは直近の四半期で67億ドル、Microsoftは「コマーシャルクラウド」という項目で85億ドルを叩き出していることを参照した。なお、Googleは第2四半期以降、Google Cloudの売り上げを報告していないとも指摘している。

 プライバシーへの懸念は、Googleの親会社Alphabetの収益の柱(売り上げの87%)がGoogle検索のターゲット広告であるという事実から、「エンタープライズ顧客の間でプライバシーへの懸念が持ち上がっている」とする。

 人材流出は複数のメディアも取り上げた問題だ。有名なのは、Intelのベテランで“もう一人のDiane”と言われたDiane Bryant氏の退社だ。2017年11月にGoogle CloudのCOOに就任したが、翌年7月に同社を去った。CNBCによると、二人のDianeは「最初から衝突」しており、その結果、役割を制限されたことなどが離職につながったという。

 The Motley Foolはほかにも、AIと機械学習担当チーフサイエンティストを務めた著名なAI研究者であるFei-Fei Li氏、AIと検索のトップを務めたJohn Giannandrea氏、エンジニアリング担当シニアディレクターShahriar Rabii氏などの人材がGoogleを去ったことを指摘している。

 またGoogle社内には、幹部の意見の不一致もあったようだ。