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「Windows 8.1」無償アップデート提供開始、パッケージ製品は18日発売

 日本マイクロソフト株式会社は17日、最新OS「Windows 8.1」の一般提供を開始した。17日午後8時には、Windows 8ユーザー向けにWindows 8.1への無償アップデートをオンラインのWindowsストアで公開。18日にはWindows 8.1のパッケージ製品や搭載PCの店頭販売が始まり、秋葉原では17日深夜から販売イベントが開催される。

Windows 8ユーザーは「ストア」からアップデートが可能
編集部で確認したWindows 8.1 Pro(64ビット版)アップデートのダウンロードサイズは3.63GB

 店頭販売されるパッケージ製品は、一般ユーザーや家庭向けエディションの「Windows 8.1」(参考価格1万3800円)、ドメイン参加などすべての機能を搭載した最上位エディションの「Windows 8.1 Pro」(同2万5800円)で、いずれも32ビット版および64ビット版DVD-ROMが同梱される。

 Windows 8.1からWindows 8.1 Pro with Media Centerへのアップグレード用の「Windows 8.1 Pro Pack」(同1万2800円)も販売される。こちらのパッケージはプロダクトキーのみで、DVDメディアは同梱されない。

 また、Windows 8.1、Windows 8.1 Pro、Windows 8.1 Pro Packとも、Windows.comおよびMicrosoftストア(直営オンラインストア)からダウンロードして利用できる、ダウンロード版も10月18日に発売する。

Windows 8.1
Windows 8.1 Pro
Windows 8.1 Pro Pack

「スタートボタン」が復活、起動時にデスクトップ画面を表示する設定も

 Windows 8.1は、Windows 8のアップデートとなるOSで、ユーザーからの要望を受けてユーザーインターフェイス(UI)の改善や新たな機能を追加した。

 Windows 8で廃止された「スタートボタン」については、デスクトップ画面のタスクバー左端にWindowsアイコンが追加され、左クリックでスタート画面に切り替わり、右クリックで各種設定画面の呼び出しやシャットダウンなどが行えるメニューが表示されるようになった。

 さらに、起動時(サインイン時)にスタート画面ではなくデスクトップ画面を表示する設定を追加。設定は「タスクバーとナビゲーションのプロパティ」から行える。

Windows 8.1の画面(以下、写真は11日に行われた製品事前説明会より)
デスクトップ画面のタスクバー左端にWindowsアイコンが追加
サインイン時にデスクトップ表示する設定などが追加

 スタート画面は、タイルのサイズをユーザーの好みで変えられるようになり、従来より小さなサイズへの変更にも対応。また、スタート画面とデスクトップ画面に同じ壁紙を表示できるようにしたことで、分離している印象のあったスタート画面とデスクトップUIの“距離感”を縮めたという。

 Windowsストアアプリについては、複数のアプリを並べて表示できるマルチタスキングに対応。Windows 8では「スナップ機能」により2つのアプリを同時に使うことができたが、Windows 8.1では3つ以上のアプリの同時利用にも対応(同時利用数は画面サイズなど環境により異なる)。各アプリの大きさもドラッグ操作で変更できる。

複数のアプリを並べて表示できるマルチタスキングに対応

標準ブラウザーはIE11に、チャームからの検索がBing検索と統合

 ウェブブラウザーは、Internet Explorer 11(IE11)が標準搭載される。アプリスタイルのIE11では、タブの切り替え画面が下に表示されるようになり、デスクトップのIE11とお気に入りの共有が可能になった。また、ウェブサイトをスタート画面にライブタイルとして配置できるようになり、サイトの最新情報をライブタイルで確認できるようになる。

IE11の画面

 IE11では、標準規格への対応も進めており、WebGLもサポート。HTML5のサポート改善や、JavaScriptエンジンの高速化も行われており、より高速なモダンブラウザーになったとしている。

 IE11ではEPUB3のCSS3縦書標準ガイドラインへの対応も進められており、IE10では対応していなかったルビや縦中横などの表現にも対応する。この対応はRTM以降も作業を進めていたため、Windows 8.1 RTM版時点のIE11ではサポートされていないが、一般販売されるWindows 8.1ではサポートされ、RTM版ユーザーにもアップデートが提供されるという。

 また、Windows 8.1ではチャームからの「検索」が、Bing検索と統合された。Windows 8の検索は主にインストールされているアプリを対象とした検索となっていたが、Windows 8.1では入力したキーワードに応じて、アプリ、設定項目の候補、ファイル、Bing検索の候補がリアルタイムに表示されるようになった。

 このほか、オンラインストレージ「SkyDrive」のOSへの統合や、テザリング、DTCP+、ワイヤレスディスプレイ(Miracast)、Wi-Fiダイレクトプリンターなどへの対応が行われている。

三柳 英樹