日本オラクル、新認定制度「Specialization」の本格導入を開始

パートナー企業の専門性強化と認知向上を支援


 日本オラクルは11月4日、2010年2月に刷新したオラクルのパートナープログラム「Oracle PartnerNetwork Specialized」(以下、OPN Specialized)の中核となる新認定制度「Specialization」を本日より本格導入したことを発表した。あわせて、本格導入に先立ち、国内8社のパートナー企業が「Specialization」を取得したことも発表された。


日本オラクル 副社長執行役員 アライアンス営業統括本部長の志賀徹也氏「OPN Specialized」プログラムにおける「Specialization」

 新認定制度「Specialization」は、オラクルが全世界共通で導入するパートナー企業向けの認定制度で、オラクル製品におけるパートナー企業の専門性を同社が公式に認定し、公開するもの。

 日本オラクル 副社長執行役員 アライアンス営業統括本部長の志賀徹也氏は、「これまでの『OPN Specialized』プログラムには、オラクルからのビジネスプロモーション、各種トレーニング、製品・技術情報の提供、プログラム・ベネフィットなどが含まれている。今回、これらに加えて、パートナー企業が当社と共通の顧客に向けてより高い付加価値を提供することができるように、新たな認定制度を導入する」と、「Specialization」の狙いを説明する。


「Specialization」開発・認定・トレーニング「Specialization」の認定基準

 「Specialization」では、オラクルの主力製品(データベース、ミドルウェア、業務アプリケーション、サーバー/ストレージ・システム)やインダストリー・ソリューションを中心に約30種類の専門領域カテゴリを新設し、カテゴリ別の認定基準を定めている。認定基準は、顧客推薦や案件実績などのビジネス面、およびオラクル製品やソリューションのスペシャリストとしてのコンピテンシー面からなり、これらの基準を達成することで認定を取得できる。

 さらに、上位認定として、「Specialization」認定を取得、かつインプリメンテーション・スペシャリスト(Oracle University OPN認定スペシャリスト)を50人以上有しているパートナー企業を認定する「Advanced Specialization」を用意している。

 「Specialization」の認定取得により、パートナー企業は特定領域における自社の専門性を訴求することが可能となり、オラクル製品を活用した専門性の強化や市場での認知向上を図ることができる。また、複数の「Specialization」を取得したパートナー企業は、異なる認定を組み合わせることで、幅広いオラクル製品を活用できる総合力の訴求も可能となる。

 一方、オラクルにとっては、同社製品を積極的に活用して事業に取り組むパートナーを特定できるため、これら企業へのプロモーション支援に注力できる。さらに、ユーザー企業にとっても、課題解決に最適なパートナー企業とオラクル・ソリューションの選定を容易に行えるようになるメリットがある。


米オラクル・コーポレーション パートナー・イネーブルメント バイスプレジデントのニック・クリティコス氏「Specialization」の導入状況

 日本での本格導入に先駆けて、ワールドワイドでは昨年12月から「Specialization」の導入を開始しているという。米オラクル・コーポレーション パートナー・イネーブルメント バイスプレジデントのニック・クリティコス氏は、ワールドワイドでの導入状況について、「現在、『Specialization』を取得したパートナー企業は400社以上となっている。『Specialization』の導入時には、認定スペシャリストが2000人未満、OPNスペシャリストが1万2000人未満だったものが、今では認定スペシャリストは6000人以上、OPNスペシャリストも3万人以上に増加している」とし、「Specialization」の導入がパートナー企業の技術者育成に大きな効果を発揮していることを強調した。

「Specialization」の国内展開

 国内では、まず本日より、「Oracle Database」、「Oracle Database Performance Tuning」、「Oracle Real Application Clusters」などのデータベース製品、基幹業務アプリケーション「Oracle E-Business Suite」、人材管理アプリケーション「PeopleSoft Enterprise Human Capital Management」、CRMアプリケーション「Siebel CRM」から本格導入を開始し、順次認定カテゴリを拡充していく予定。

 なお、本格導入に先立ち、すでに8社のパートナー企業が計11の「Specialization」を取得したことが発表された。データベース関連製品では、システムサポートが「Oracle Real Application Clusters」、第一コンピュータリソースが「Oracle Database」、NECが「Oracle Database(Advanced Specialization)」、「Oracle Database Performance Tuning」、「Oracle Real Application Clusters」、富士通が「Oracle Database」で取得。アプリケーション関連製品では、アクセンチュアが「Oracle E-Business Suite Financial Management」、TISが「Oracle E-Business Suite Financial Management」、日立製作所が「Oracle E-Business Suite Financial Management」、「Siebel CRM」、プライスウォーターハウスクーパースが「Oracle E-Business Suite Financial Management」で、「Specialization」を取得している。

 今後の展開について志賀氏は、「認定カテゴリの日本語化を継続して進めるとともに、国内の多くのパートナー企業が認定取得できるよう、プロモーション支援や技術者トレーニングなどのサポートもさらに強化していく。将来的には、パートナー企業の信頼、安心を保証する認定制度として、システム構築の案件要求の中に、『Specialization』認定取得が必須条件となるまでにブランド力を高めていきたい」と意欲を見せた。



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