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Pendo、対話型AI機能「Agent Mode」を発表――会話形式でPendoが操作可能に
2025年11月20日 06:30
Pendo.io Japan株式会社は19日、対話型AI機能の「Agent Mode」を発表した。同機能により、会話形式でPendoが操作できるようになり、プロダクトデータの分析やレポート作成、ユーザー調査の自動化が可能になるという。
米Pendo.io, Inc. 創業者 兼 CEOのトッド・オルソン(Todd Olson)氏は、「従来、Pendoのソリューションを最大限活用するには専門的なトレーニングや教育が必要だった。それがこの新機能を使えば、特別な知識や経験がなくてもPendoの価値を十分に引き出すことができる」と語る。
オルソン氏によると、Pendoではワークフローの中でも特にプロダクトディスカバリーに注力しているという。これは、アプリケーションがユーザーの期待に応えているかを検証するプロセスのことだが、従来は「どのユーザーにインタビューすべきか分からない」「ミーティング設定が難しい」といった課題が多く寄せられていた。
Agent Modeを活用すれば、こうした課題が解決できるとオルソン氏。「対象ユーザーの特定からミーティングのスケジュール調整までを自動化できる。担当者はその時間を、ユーザーとの対話に活用できるようになる。これは、人とエージェントが連携し、課題解決を加速するいい例だ」と、オルソン氏は新機能の有効性を強調する。
オルソン氏は、オープンベータ版として「Agent Analytics」を公開したことについても触れた。これは、組織内で導入・展開されているAIエージェントの利用状況を測定し、改善できるというもので、自社で開発したエージェントにも外部から導入したエージェントにも対応する。
「会話型データを収集して分析することで、ユーザーがどのようなユースケースでエージェントを活用しているのか、何を求めているのかを特定できる。また、リテンション率やユーザーの満足度・不満度も測定でき、利用者の行動や感情を包括的に把握できる」とオルソン氏は説明する。
Pendoでは、従来型のインターフェイスに加え、会話型エージェントを組み込むことを「ハイブリッド体験」としており、「ひとつのアプリケーション内で両方のインターフェイスを活用するのが未来のあり方だ。Pendoは、この環境を可視化できる唯一のソリューションを提供している」とオルソン氏は述べている。
サービスやパートナーシップも拡充
こうした新製品に加え、Pendoではサービスやパートナーシップにも注力している。そのサービスのひとつが、「Pendo道場」というプログラムだ。
Pendo道場は、顧客がPendoを最大限活用し、プロダクトのビジネス目標を達成するための伴走型支援サービス。プロダクトの目標KPIや課題設定から、データを基にした仮説、改善アクションの構築まで、プロダクトマネジメントコンサルタントと技術支援担当が伴走する。
Pendo.io Japan カントリーマネージャーの花尾和成氏は、Pendo道場の代表的な取り組みとして「プロダクトのビジネス目標設定」を紹介。「顧客自身が主導して目標を定めることを基本としつつ、数値化が難しい場合はPendoの知見やグローバルでの事例を生かしながら設定をサポートする。その上でデータを分析し、試行を繰り返しながら改善を進めていく」と説明した。
また、Pendo.io Japanでは同日、新たなパートナーとして、Bekind Labsと戦略的パートナーシップを締結したことを発表した。このパートナーシップにより両社は、「ユーザー行動データ」と「現場で培う実践力」の両輪で、企業の内製開発を支援する。
花尾氏は、「日本でビジネスを展開していく上で、パートナーは欠かせない存在。パートナービジネスの裾野は拡大しており、今後爆発的にスケールする準備が整ってきた」と述べた。



