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オプティムの「OPTiM AI ホスピタル」、新たなAI音声要約機能「ボイスレコーダーAI要約」を提供

主治医意見書の作成を支援する新機能も

 株式会社オプティムは21日、病院向け生成AI搭載サービス「OPTiM AI ホスピタル」において、AI音声要約機能「ボイスレコーダーAI要約」や「主治医意見書作成」などの新機能を提供開始すると発表した。

 「OPTiM AI」は、インターネット接続がなくても利用できるセキュアLLM(大規模言語モデル)。RAG(検索拡張生成)の作成・管理機能を備えるほか、ID管理やテナント管理、デバイス管理などの機能を実現する予定という。「OPTiM AI ホスピタル」は、この「OPTiM AI」をベースに、まずは電子カルテと接続することで、「医師向け」「看護師向け」の機能を実現している。

 今回提供する新機能「ボイスレコーダーAI要約」では、さまざまなシーンの音声を録音・アップロードすると、AIが要約を作成してくれる機能。要約する際のプロンプトは、カンファレンスや院内ミーティング、問診、回診など、利用シーンに合わせて病院スタッフがテンプレート化することも可能で、これらを利用して、各シーンに応じた要約を効率よく作成できるという。

 また、インフォームドコンセント(IC)の説明を「OPTiM AI ホスピタル」上で録音・テキスト化し、手術の内容や代替手段、合併症リスクなど、重要情報に沿った要約をAIで自動作成する「IC AI要約」のβ版を提供する。これを利用すると、ICを説明した後にあらためて文書記録を作る業務が短縮され、コストや労力を削減できるとのこと。なお、こちらの要約プロンプトも病院スタッフによるカスタマイズに対応する。

 さらに、電子カルテのデータを活用し、主治医意見書の下書きを自動で生成する機能が新たに搭載された。主要項目の経緯、既往歴、診療経過、ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)状況の作成をAIが自動化するため、医師の業務が軽減され、診療に集中できる環境を提供するとしている。

 このほか今回は、「OPTiM AI ホスピタル」導入から効果検証までを一気通貫で無償でサポートする伴走型導入支援サービスも提供される。医師・看護師を分けての勉強会開催など、日々の業務に影響を与えない柔軟な支援が可能で、導入効果測定と運用定着課題の改善提案を含む、包括的支援を提供するとのことだ。

 なおオプティムでは、「OPTiM AI ホスピタル」を安心して導入できるよう、AIサーバーの貸し出しと導入支援、AI活用の効果測定を無料で提供するPoCキャンペーンを実施している。提供機能は「看護サマリーの作成支援」「ボイスレコーダーAI要約」「IC AI要約(β版)」で、実施期間は12月31日まで。