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テラスカイのSalesforce連携AIソリューション「mitoco AI Ver.4.0」、MCPクライアントに対応
Salesforceレポート連携や要約などの機能改善も実施
2025年10月1日 14:22
株式会社テラスカイは9月30日、Salesforceと連携した生成AIソリューション「mitoco AI」の新版として、MCP(Model Context Protocol)クライアントに対応するなど、機能を強化した「mitoco AI Ver.4.0」の提供を開始すると発表した。
「mitoco AI」は、Salesforceに格納されたデータを検索・集計する機能を持つAIソリューション。ユーザーの自然言語による要求に対して、Microsoft OpenAI Serviceの機能を活用し、Salesforce組織内に格納されたデータから適切な回答を導き出すことができるという。また、生成AIの機能を利用しながらも、Salesforce内の業務データを生成AIに渡すことはないため、セキュリティ面の懸念なく利用できるとのこと。
今回の新版では、新たに外部のMCPサーバーと接続できるようになった。これまでの「mitoco AI」は、Salesforce上のデータや事前に登録したRAG(検索拡張生成)ファイルなどの内部情報のみを参照していた。今回、MCPクライアントに対応することで、MCPサーバー経由で外部のサービスから直接データを取得可能になったため、回答の正確性向上や、外部アプリケーションとの連携による業務自動化など、活用の範囲を拡大できるという。今回は第1弾として、組織内の問い合わせを自動化するチャットボット「mitoco Bot」との連携に対応した。
また、Salesforceのレポート連携機能が強化され、mitoco AIからSalesforceレポートの内容を直接参照できるようになった。これまではレポート名をリンクとして表示するのみだったが、新版では、データテーブルに「表示」ボタンが追加され、表形式レポートのデータをチャット画面上で確認できる。
こうして、Salesforce上で作成済みのレポートをmitoco AIから呼び出し、一覧データをその場で確認可能。データは最大2000件まで表示可能で、合計値などの基本的な集計項目も参照できるとしている。当初は表形式レポートのみ対応するが、今後は、サマリー、マトリックスなど、その他の形式についても順次対応する予定だ。
さらに、Salesforce上のオブジェクト検索結果や選択されたレコード情報をAIが自動的に整理し、チャット画面にわかりやすく要約表示する新機能が搭載された。従来は、検索結果がそのままリスト形式で表示されるのみだったが、この「要約機能」により、複数件のレコードをまとめて俯瞰できるように改善されている。例えば、取引先オブジェクトを検索した場合には、業種・年間売上・電話番号・Webサイトなどの主要項目を抽出し、結果の要約を確認できるとのこと。