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テラスカイ、MCPサーバーに対応したチャットボット「mitoco Bot」を提供

FAQのメンテナンスを支援する「FAQセンター」機能も搭載

 株式会社テラスカイは1日、MCP(Model Context Protocol)サーバーに対応したチャットボット「mitoco Bot」(旧称:ENOKI)を提供すると発表した。FAQのメンテナンスを支援する「FAQセンター」などの機能も搭載している。

 「mitoco Bot」は、各種問い合わせを自動化するチャットボット。日本語での自然な会話を実現する国産AIが搭載され、あらかじめ登録されたFAQデータをAIが単語単位で理解して、質問への回答を最速かつ最適に導き出せるという。

 今回はこの「mitoco Bot」において、MCPサーバー機能を提供開始する。これにより、「mitoco AI」などの生成AIやAIエージェントから「mitoco Bot」のFAQデータやシナリオ機能を呼び出せるようになった。

 一般に、生成AIは、FAQに登録されていない広範な知識や想定外の質問、雑談などに柔軟に対応できるものの、ハルシネーション(間違った回答の生成)の可能性があるとされている。一方で、「mitoco Bot」は登録されたFAQデータをAIが理解して回答するため、100%正確な回答を提供できるとのこと。

 今回のアップデートにより、AIエージェントから「mitoco Bot」を呼び出せるようになったため、同一のプラットフォームを利用しつつ、正確性が求められるFAQや、問い合わせ対応などの決まった手順の対話を「mitoco Bot」が担当し、広範な知識や創造性が必要な質問や雑談などはAIエージェントが担当するといった使い分けが可能になったとしている。

 また今回は、ユーザーとmitoco Botの過去のチャット履歴を生成AIが定期的に自動分析し、ユーザーの質問にうまく答えられていない会話を抽出する新機能「FAQセンター」が提供される。

 同機能では、抽出された会話に対して、AIが問題点を分析し、既存FAQの修正案や、企業が登録したドキュメント(Word、PDF等)を基にした新しいFAQの候補を自動で作成し、管理画面にて提案する。管理者は管理画面に一覧表示された提案内容を確認し、ボタン操作1つでFAQデータに反映できるとのこと。こうした仕組みにより、チャットボットの回答精度向上にかかる管理者の負担を軽減し、より効率的で質の高い運用を実現するとした。

 なお、同機能のAI分析処理にはmitoco Bot本体のライセンスに加えて、ポイントパック(生成AI従量課金)の利用が必要となる。

 mitoco Botの価格は、一式(ID無制限、1万会話を含む)で月額10万円。FAQセンターを利用する際に必要なポイントパックは月額1万円から。