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ソフトバンク、4000基超の「NVIDIA Blackwell GPU」を搭載したAI計算基盤「NVIDIA DGX SuperPOD」を構築
2025年7月23日 11:52
ソフトバンク株式会社は23日、同社が現在拡張を進めているAI計算基盤において、4000基超の「NVIDIA Blackwell GPU」を搭載した「NVIDIA DGX B200」システムで構成される「NVIDIA DGX SuperPOD」の構築を完了したと発表した。
このAI計算基盤は、NVIDIA DGX B200システムで構成されたNVIDIA DGX SuperPODとして、世界最大の計算能力を実現していると説明。また、この計算基盤では、AI処理に必要な大量のデータを高速かつ安定してやり取りできるよう、NVIDIAの最新ネットワーク技術「Quantum-2 InfiniBand」を採用した。
さらに、企業向けのAI開発や運用に必要なツール群「NVIDIA AI Enterprise」にも対応しており、AIの開発や運用をより効率的かつ安全に行える環境を提供する。これにより、ソフトバンクが構築したAI計算基盤全体のGPUは1万基超となり、計算処理能力の合計は13.7EFLOPS(エクサフロップス)になったという。
構築したAI計算基盤は、まずは、日本語に特化した国産の大規模言語モデル(LLM)の開発を行うソフトバンク子会社のSB Intuitions株式会社が活用する。SB Intuitionsは、2024年度に約4600億パラメーターのLLMを構築しており、2025年度中に700億パラメーターのLLM「Sarashina mini」を商用提供する予定。今回増強したAI計算基盤を活用し、高性能なSarashina miniを複数組み合わせて継続学習させることで、さらに大規模かつ高性能なモデルの開発を加速していくとしている。
ソフトバンクは、AI計算基盤の構築では、経済安全保障推進法に基づく経済産業省の「特定重要物資クラウドプログラムの供給確保計画」の認定を受け、生成AIの幅広い開発者が利用できる計算資源の整備を行うことで、国内における開発基盤の構築とサービス提供体制の強靱化に貢献すると説明。今後、このAI計算基盤の自社グループでの利用をはじめ、日本国内の企業や研究機関に対してもサービスとして提供する予定としている。